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マティス長官、特殊部隊員の負担軽減を検討

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米国のジム・マティス国防長官はアフガニスタンなどで特殊作戦任務に就く特殊作戦部隊の負担軽減を図る方針を示した。これにより、従来特殊部隊が担当してきた任務の一部を通常作戦部隊が担うことになりそうだ。

過剰な激務に就いているSOCOM隊員の負担を軽減するため、マティス長官は、2001年の9.11テロ以来、通常作戦部隊が向上させてきた「共通の作戦遂行能力」を最大限に活用するという。「今まで特殊部隊だけが担当してきた特殊作戦任務を、通常作戦部隊がより多く就くことを期待している。」

「従来は特別な能力が必要な作戦は特殊部隊にしかできなかった。しかし今ではそういった能力の多くを通常作戦部隊も持っている」

「例えばドローンを飛ばせるのは昔なら特殊部隊しかできなかった。しかし今はドローンの運用は通常作戦部隊でも当たり前に行っている」

ここ数年間、特殊部隊の隊員たちは任務があまりにも過酷であると訴えている。昨年の5月にはSOCOM司令官トーマス将軍が米上院軍事委員会において「我々は万能薬ではない。特殊部隊が世界中の軍事問題を解決できるわけではない。」と発言した。

トーマス将軍によると現在8000名以上の特殊部隊隊員が世界80ヶ国に展開しており、任務があまりに多いために部隊の態勢維持に影響が出ているという。「特殊部隊が何でも解決できるわけではなのだと訴えているのに、(議員たちは)全く聞こうともしない。」

マティス長官は「アフリカのサヘル地域に展開している特殊部隊をいわゆる「通常作戦部隊」と交代させる準備を既に整えた」と述べた。「この地域ではフランス軍が主導して現地の軍隊を支援してきたが、米国以外は殆どが通常作戦部隊を派遣している。例えばこうした任務があれば、積極的に通常作戦部隊を配置していくつもりだ。」

陸軍では、外国軍の教育訓練を担当する第1治安部隊支援旅団(1st Security Force Assistance Brigade、Fort Benning,Georgia)が編制されている。同旅団は従来特殊部隊が主に担当してきた外国軍の教育訓練や助言を専門に行う部隊だ。この春にはアフガニスタンへ派遣され、アフガニスタン国軍及び治安部隊の指導にあたることになっている。