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M1ガーランドの払い下げで荒稼ぎ!アメリカ政府CMP

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アメリカ政府が主催する「射撃術普及プログラム(Civilian Marksmanship Program,CMP」は、軍用銃の払い下げ品を安心して入手することができることでよく知られているが、政府監査院は今回、過去10年間でM1ガーランド小銃の払い下げによって得られた売上を公表した。

政府監査院の発表によると、2008年から2017年までの10年間に政府が主催したCMPでは3億2300万ドルの収益があった。そのうちの61%は、第二次世界大戦朝鮮戦争で使用されたM1ガーランド小銃の払い下げによる売上であったという。

「CMPの内部資料によると、2008年から2017年までのCMPにおける収益の大半は武器の払い下げの売上であり、その額は1億9680万ドルでした。」(政府監査院)

1996年の国防権限法(National Defence Authorisation Act,NDAA)において、CMPがM1ガーランド小銃などの陸軍の武器を米国市民に払い下げる権限が付与された。 払い下げに当たってCMPは陸軍に対して手数料と運搬費を負担することになっている。

陸軍はこれまでに70万丁以上の小火器をCMPに参加する業者に引き渡している。これらはいずれも市民に射撃を指導している有名な企業だ。

「CMPの経理管理上、銃を払い下げて得た利益は正確には計算できなかった。」と政府監査院は付け加えている。

CMPは昨年11月から45口径のM1911拳銃も払い下げを開始しているが、この売上についてはまだ明らかになっていない。これは2018年の国防権限法において、8000丁から10000丁のM1911拳銃を払い下げることが議決されたことによる。

CMPは武器の払い下げだけではなく、市販品の弾薬や記念品なども販売しており、7640万ドルの売上を上げている。また合衆国内国歳入庁の資料によると、CMPは株式投資によって4980万ドルの収入も得ているという。

政府監査院は、CMPが当面の拳銃と小銃の払い下げで得る収入を1億490万ドル程度と見積もっており、これは「CMPの運営が数年賄える金額」であるとしている。

さらに、「2017年9月30日現在で、CMPは現金を360万ドル、株式投資の口座に1億8860万ドルを保有している。これだけでも数年分の運営経費になる。」と指摘している。

膠着状態は終息へ ISIS劣勢は確定的 シリア

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月曜日の午後、晴れた冬の日のテント村には静けさが漂っていた。人影はほとんど見当たらず数人が外にいる程度でひっそりとしている。長袖の上着とズボンを履いた二人の男が、草むらの中をゆっくりと進み、女が一人テントから出て、のんびりと辺りを散歩している。バイクに乗った男は川の方へ向かっている。

ここはIS(イスラム国)の僅かに残った支配地域だ。シリア東部のユーフラテス川沿いに細長い地域で、300名のIS戦闘員と民間人が、包囲する親米勢力への降伏を拒絶し、同地域からの脱出を図っている。

IS支配地域から約1キロ離れた地点から観察してみると、同地域の様子をわずかだが垣間見ることができた。
そこはパーム・ツリーの緑が点在し、周囲はIS戦闘部隊のピックアップ・トラックが並べられている。

ただ一度、遠くで銃声が一発鳴り響いた。同行した「シリア民主軍」の司令官によると、いつもはこんなに静かではないという。数日前もISの戦闘員が夜襲を仕掛けてきたそうだ。これに対してSDFは反撃することも、航空支援を要請することもできなかったという。なぜなら、民間人たちがISの陣地に盾として連れて行かれるのを発見したからだった。

「敵は心理戦を仕掛けたつもりのようですが、こんなやり方許されません!戦いは終わったも同然、我々が勝ったのです。」とバラン司令官(仮名)は話す。司令官でさえも身元が判明しないよう、仮名を使うのがSDFの規則だ。

このバグーズ村を巡って続いた膠着状態も終盤を迎えている。ISISは2014年以来、シリアとイラクにまたがる広大な地域を支配地域とし、「ジハード帝国」の建設を目論んでいた。この村に立てこもるいまや300名となった戦闘員たちは経験豊かで訓練されたものが多いとみられ、民間人を人質としている可能性が高い。

この地域での停戦は日曜日まで5日間延長されている。消息筋によると、IS側はバグーズ村を放棄してSDFに明け渡す代わりに、IS戦闘員たちがシリア北東部のイドリブまで移動することを認めるよう求めているという。その際、居住している民間人も同行させるのだという。

イギリスに本拠を置くシリア人権監視団は、IS側が隣国のイラクへ離脱することを認めることも要求してきたが、これは拒絶されたという。また、IS側は日曜日に拘束していたSDFの捕虜10名を解放したが、これについてシリア人権監視団は、IS側が何を見返りに求めたかはわからないという。

一方SDF側はISを包囲し兵糧攻めにする構えだ。
「敵は補給支援を絶たれている。村に立て籠もっても、一週間程度しか持たないはずだ。」と司令官は話した。

しかし、シリア東部の過激派組織「デリエゾール24」によると、日曜日に食料品などを満載したトラック数台がIS支配地域に入ったという情報もある。

シリア民主軍と米国など有志連合は、昨年9月以来ISISと各地で戦ってきた。数万人もの犠牲者を出し、多くの町を廃墟に変えてしまうほどの激しい戦いの結果、ISISは広大な支配地域を失い、形勢は逆転した。

バグーズ村へ至る途中の集落はほとんどが破壊され、廃墟と化していて、わずかに雑草が生えているだけだ。

国際救援委員会(International Recue Comittee)によると、戦いによる荒廃のために、この数週間で62人が餓死または栄養失調で亡くなり、3分の2が1歳未満の乳児だという。

ISISの支配地域から解放された30000人以上の市民たちは、シリア北部のアル・ホルにあるキャンプに収容された。キャンプには現在42000人が避難している。

バグーズでは先週、SDF側がISとの激しい戦闘の結果、足がかりとなる拠点を奪取した。
ISはその建物を応急の野戦病院として使用していたようで、医療用品や薬品が散乱していた。放棄された車には応急手当の手順が書かれた用紙が、錠剤(おそらく”ドラッグ”と思われる)とともに残されていた。

米陸軍新型拳銃M17/M18 MHSが支給開始!

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米陸軍は12月からベレッタM9に代わって新型拳銃「M17/M18 モデュラー・ハンドガン・システム(MHS)」を警務学校(MIitary Police School、フォート・レナードウッド)に対し支給を開始した。

統合レイル・システム、ポリマー製モデュラー・グリップ、蛍光式サイトを装備したSig Sauer(シグ)社製の拳銃を、「待ち望んでいた」とマーク・ファーレイ警務学校副校長は話す。

「学校保有のベレッタM9は故障が多く、教育に支障をきたしていたのです。」
「拳銃の銃身命数が通常1万発なのに対し、学校のベレッタは2万から3万発射っているものばかりだからです。」

同学校のホーマー教官によると、「M17/M18 MHS拳銃は2万5000発射っても銃身ユニットが故障する心配はありません。」という。
MHSは工場出荷時に銃ごとに13発の試射をしている。3発は組み上げた部品をなじませるためで、残り10発が命中精度のテストだ。これは射距離25mで10発撃ち、全弾が3インチ以内に集弾することが基準だという。
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教官たちから評価されているのは、ポリマー製モデュラー・グリップだという。サイズが3種類あり、射手の手の大きさに合わせて交換が可能だ。

ホーマー教官は、「警務部隊には女性隊員が16%所属しています。これは隊員の射撃能力向上のためには画期的なことです。」
「これによって誰もが正しいグリップで拳銃を保持することができ、正しく射撃動作を行うことができます。隊員たちが戦場で武器を使うためには、とても重要なことです。」

同じくジョン教官は、MHSのスムースなトリガー・プルを評価する。
「スムースなトリガー・プルとモデュラー・グリップが相乗効果を生み、命中精度が良くなります。」
「以前はグリップが合わないために指先に力が入らず、指2本で引き金を引いていた隊員や、ぎこちない姿勢で銃を構え、反動を抑えられない隊員もいました。」

装備品の進化によって、訓練内容の質の向上も期待できるという。
「学校では、ちょうど訓練の到達基準を見直し、より厳しい訓練を始めるところでした。このMHSを使ったからといってそれが楽にこなせるわけではありませんが、新しい訓練内容への移行がスムーズに行くことを期待しています。」

新拳銃M17/18 MHSは、教官たちからは一様に高評価で、部隊への速やかな支給を要望していた。

今のところ、警務学校にはMHS数百丁が支給されたのみだが、計画では1400丁が支給される予定だ。

ロシアの原子力推進巡航ミサイル「ブレスヴェニク」がテストに成功

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ロシアの原子力推進巡航ミサイル「ブレヴェスニク」に搭載する原子力推進装置の性能試験が成功した。16日、同ミサイルの開発関係者が語った。

「『ブレヴェスニク』巡航ミサイルの開発で最も重要な原子力推進装置のテストを今年の1月に行い、成功を収めた。」

この試験により、「原子力推進装置は想定通りの性能を発揮した。このミサイルは有効射程が無限大であるということだ。」

これについて未だ当局からの発表はなされていない。

2018年3月、ロシアのウラジミール・プーチン大統領は航空機や潜水艦から発射できる、コンパクトで強力な原子力推進装置の開発に着手したことを公表した。

この巡航ミサイルが完成すれば、レーダーに捕捉されない低空で飛行し、核弾頭搭載可能、有効射程は無限大かつ飛行軌道も予測不能、非常に高い敵防空網突破能力を持ち、通常の防空システムでは撃破不可能という巡航ミサイルが実現する。

トランプ大統領、非常事態宣言発令 壁の建設に国防予算も

アメリカのトランプ大統領は金曜日、メキシコ国境を巡る問題について国家非常事態宣言を発令した。これに基づき、不法移民の流入を防止するための国境の壁建設に国防予算約60億ドルと軍部隊を投入する。

トランプ大統領は国家非常事態法を適用して、軍の建設予算から36億ドルと国防総省の麻薬防止対策予算から25億ドルを壁建設費用に流用する狙いだ。

壁の建設費には80億ドルを見込んでおり、大統領は残り約20億ドルも他の予算から流用させる方針だ。

しかしながら、トランプ大統領の行動に対しては政治的・法的に対抗する動きがあるため、予算の執行が数カ月から数年遅れる可能性があり、軍部隊が壁の建設に取り掛かるかどうかは不透明だ。

トランプ大統領はこの数週間、議会の民主党との壁の建設予算についての話し合いがまとまらなかった場合は国家非常事態宣言を出すと警告してきた。

最近の米国内政治の停滞は、史上最長期間の連邦政府機関閉鎖となるまでに悪化している。この間、政府機関の25%が一時閉鎖され、80万人の職員と軍人が35日間に渡って自宅待機または無給での勤務を余儀なくされた。そこには4万2000名のコースト・ガード(沿岸警備隊)と15万人以上の退役軍人も含まれている。

国防総省の麻薬防止対策予算は年間に約10億ドルであり、警戒監視活動、国際支援、情報や技術関係及び国内対策などの幅広い麻薬対策に充てられている。例えばナショナル・ガード(州兵)が国境付近で実施している密輸監視活動もその一つだ。
今回、予算が転用されればこうした活動にも支障をきたすことが予想される。

軍の建設予算は世界中にに展開する陸海空及び海兵隊の基地や施設の建設のみならず、国内の軍の病院など、軍人の家族や地元住民の福利厚生に貢献するものもあり、これらに十分な予算が当たらないことが心配されている。

ホワイトハウスの当局は、転用する予算の項目や金額はまだ具体的に決まっておらず、「項目ごとに審査した上で、優先度の低いものから転用する」としており、「軍の行動を抑制したり、即応性を削ぐようなことはない」という。

米国が支援の勢力がISISへ総攻撃を開始 シリア

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アメリカが支援するシリアのクルド人勢力は土曜日、ISISを壊滅させるために総攻撃を開始したと発表した。ISISの残存部隊はシリア東部のわずかな地域を保持している。

シリア民主軍」のスポークスマンであるムスタファ・バリ氏のツイートによると、総攻撃は土曜日に開始、シリア東部デル・エル・ズールのISIS支配地域を目標としている。同地域からは20000人の市民がISISの支配を恐れて脱出している。

アメリカの支援を受けたシリア民主軍は、一時はシリア北東部一帯に広大な支配地域を持っていたISを圧迫し、イラク国境のわずかな地域にテロリスト集団を追い詰めている。

ISの戦闘員たちは現在、2つの村に追い込まれており、その広さはかつて保持した地域の100分の1にも満たない。この数週間、幾千もの市民が同地を脱出しているが、その中にはIS戦闘員の家族も含まれている。

バリ氏は、「今夜より決戦を開始する。ISISの残党は壊滅させるのだ。」と話す。

「戦いは厳しいものになる。残っている敵の戦闘員は経験豊かなベテランで、死に物狂いで応戦してくる。戦闘は非常に激しく、大規模になるだろう。」

バリ氏は戦闘の期間についての見通しは話さなかった。

イギリスに拠点を置くシリア人権監視団は、シリア民主軍は非常に慎重に進撃しているという。ISISが大量に地雷を埋設しているからだ。これはアメリカの航空支援を受けられるからこその行動だ。

アメリカのトランプ大統領は、ISISの支配地域は来週までに全て陥落すると予想している。

アメリカ当局はこの数週間でISが支配地域の99.5%を失い、面積にして5平方キロメートル以下の地域を保持しているに過ぎないと話した。
しかし住民などの証言によれば、ISはシリアやイラクの各所に「スリーパー・セル」を潜伏させて、反撃のタイミングを伺っているという。これについてアメリカ軍も、「ここで攻撃の手を緩めると危険だ。」として警告を発している。


シリア人権監視団によると土曜日の朝、ISの戦闘員12名がシリア民主軍に攻撃を仕掛け、数時間に渡って戦闘が続いたという。シリア民主軍はISの戦闘員10名を殺害、2名は離脱したという。

他の場所でもISが攻撃を仕掛けてきており、オートバイに爆弾を積載して突っ込む者もあったという。

親子で空挺降下! 第82空挺師団パラシュート降下訓練

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この日、一人のアメリカ陸軍曹長が軍隊生活のハイライトと言える体験をした。入隊した自分の息子と一緒に空挺降下することが実現したのだ。

マイケル・マブリー陸軍曹長は今年1月、第82空挺師団の降下訓練において、息子である18歳のウィリアムとC-17グローブマスターに搭乗、フォート・ブラッグ駐屯地のDZ(降下地点)”Sicily”に無事降下した。

曹長にとってこれが116回目のジャンプであったが、息子のウィリアム上等兵は6回の降下回数があるものの、82空挺師団でのジャンプは初めてであった。

同じ82空挺師団に勤務している間、息子のウィリアムはたまに父親を隊内で見かけることはあるが、規律を守り親子の振る舞いは控えているという。父親のマイケルは、息子に対しては上官ではなく父親でありたいと思っているが、息子のために自らが得た軍隊での経験は教えてやりたいと話していた。