無人機から身を守る 米陸軍ドローン・スクール
フォート・ベニングの陸軍駐屯地で若い兵士を対象にドローンの教育を実施する学校(ドローン・スクール)が開設された。兵士たちがM4小銃を扱うのと同じくらいドローンにも習熟させることを目的としているという。
第316騎兵旅団第16騎兵連隊第3中隊は6月11日、新たに「小型無人飛行装置(Small Unmanned Aerial System,SUAS)訓練コース」を設置、併せて基礎訓練中の新兵たちに対しても教育を開始している。
「新兵達は部隊に配属される前にドローンについてよく知っておく必要があるのです」と、主任教官のドミンゲス1等軍曹は言う。新兵たちは、ドローン・スクール入校中の学生達からドローンがどのようにして飛行するのか、また部隊の上空をドローンが飛行していたらどのように対応したら良いのかを学んだ。
例えばドローンを発見した場合は、7項目の報告文を速やかに作成して無線で上級部隊に報告することや、敵のドローンから身を隠す方法、ドローンが誘導する砲撃による味方の損害を抑えるために分散することなどだ。「敵もドローンを持っているし、我が軍がいつも制空権をもっているとは限らない。」と認識することが重要だという。
SUASコースでは、ラベンやピューマといった固定翼の遠隔操作式ドローンやインスタント・アイのような回転翼式のドローンについても学ぶ。教育に入校するのは主に歩兵部隊と偵察部隊の兵士で、教育を修了後は旅団や大隊の主任教官として活躍する予定だ。現在、部隊ではドローンパイロットの技量にバラツキがあるためにドローンの無駄に損耗するなど現場の部隊指揮官を悩ませているという。