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米空軍、搭乗員向けに自衛用ライフルを採用

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米空軍は、戦闘機や爆撃機のクルー用の新小銃を採用した。この半自動自衛用ライフルは脱出用サバイバル・パックに収納される。
米空軍のスポークスマンによると、新しい小銃はGAU-5A Aircrew Self Defence Weapon(ASDW、搭乗員用自衛火器)といい、十分なフィールドテストの結果採用が決まった。
「ADSWは戦闘任務において緊急脱出が想定される全ての航空機に搭載される。空軍の要求基準に基づく評価テストの結果、ADSWは敵をより遠い距離に留めることができる、と認められた。」
従来、パイロット達のサバイバル・パックにはナイフと拳銃が収納されていた。ADSWにより墜落や緊急脱出で敵地に降りたクルーがより強力な自衛火器を持つことになる。
ADSWが搭載される予定の航空機は、F-15イーグル及びストライク・イーグル、F-16ファイティング・ファルコンA-10サンダーボルトⅡ、F-22ラプター、B-1Bランサー、B-52ストラトフォートレス、B-2スピリットなど。



スポークスマンによると、M4を基に開発されたADSWはサバイバル・パックに追加装備として採用されるため、ナイフや拳銃は装備品に残るという。GAU-5Aはすでに量産に入っており、2137丁が納入予定。
GAU-5Aは通常の5.56mm弾を使用し、セミ・オート及び3発バースト射撃が可能。一部報道によると、Cry Havoc Tactical社のクイック・リリース・バレルを採用しているという。
GAU-5Aという記号は、ベトナム戦争時代にM16を基にした自衛用火器につけられていたもの。当時は他にもXM177E2を基にした銃も採用されており、こちらはGAU-5A/Aと表記されていた。
米空軍は1999年コソボ紛争においてF-16セルビア空軍のMiG-29を撃墜して以来、20年間空中において敵機とドッグ・ファイトを演じたことがないが、一方で同年のNATO軍によるユーゴスラビア空爆において、F-16CJが敵の地対空ミサイルで撃墜されている。このときのパイロットは現空軍参謀総長のゴールドフィン大将であった。
空軍は近い将来にロシアや中国といった米国に対抗しうる力を持った国と大規模な戦争になった場合、クルーたちの危険度が増すのではないかと危惧しており、最近のシリアでの経験から教訓を得ようと努力している。
「訓練では効率を追求して無駄を省き、反復演練する時間を多く取るようにしています。」と第414教育飛行隊のミカエル大佐は語る。飛行隊では地球上のいかなる場所でも戦闘任務を遂行できることを目的として、実戦的な訓練を提供しているという。
「任務を成功させるには、敵の空対空システムだけでなく、地対空システムを制圧することが必要になります。適切な指揮統制に加えて、情報・監視・偵察が作戦の成功要因なのです。」