「12ストロング」メンバーがノルマンディー記念式典に参加 空挺降下再現
「Dデイ」として知られる1944年6月5日のフランス・ノルマンディー上陸作戦から今年で75周年を迎える。これを祝うため、退役軍人のグループが当時を再現する空挺降下の展示を計画中だ。
この計画は、フロリダ州セント・ピータースブルクにあるウィスキー製造会社「アメリカン・フリーダム蒸留酒製造所」がスポンサーとなり、15名の退役軍人のグループが「Dデイ」に当時のC-47「チコ・ベル」輸送機から空挺降下を展示するというものだ。C-47輸送機はフロリダ州のバリアント空軍博物館が保存する機体を用い、「Dデイ」にあわせてフランスまで飛行するという。
「アメリカン・フリーダム蒸留酒製造所」は、映画「12ストロング」で有名となった、陸軍特殊部隊グリーンベレーの元隊員たちが経営している会社だ。彼らのチームは2011年の9・11同時多発テロ発生後間もなく、真っ先にアフガニスタンへ展開したことで知られる。
今回の空挺降下には、退役軍人の降下と共に同社のバーボン樽も投下されるという。
創業者の一人で、元グリーンベレー隊員のスコット・ニール氏は、
「当社は特殊部隊を退役したメンバーで創業している。このような名誉ある式典に参加できることは願ってもないことだ。当社のブランドとしてだけでなく、退役軍人として国と戦友たちを代表する意味でも光栄だ。」
と語っている。
ブランドのイメージ・キャラクターを務める退役陸軍少佐のマーク・ノッチ氏によると、当時C-47輸送機はドイツ軍が占領する地域の上空において5夜連続で空挺降下作戦に参加したという。
「我々は当時必死に戦ったレジスタンス戦士たちを讃えたい。残念ながら彼らの活躍を知る人は少ないからだ。特に若い兵士たちには、彼らが命を賭して戦った意味を知ってもらいたいのだ。」
「Dデイ」の空挺降下展示は、空挺部隊の戦闘服、丸型の落下傘、武器装具に至るまで、当時そのままに再現されるという。
「降下だけでなく、当時の戦友や家族に会えるのも楽しみだ。」とノッチ氏は語る。
この計画を聞いた退役准尉のボブ・ペニントン氏は「子供に戻ったようにわくわくした」という。
「こんなチャンスは二度とないかも知れない。第二次世界大戦においてレジスタンスの特殊工作チームが果たした功績はほとんど知られていない。彼らに敬意を表し、功績を称える絶好の機会だ。彼らがいなければ、ノルマンディー上陸作戦も成功しなかった。」
ショットガンによるドア・ブリーチング
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— mil-info (@milinfo3) 2019年4月16日
アフガニスタンでIEDが爆発、米軍兵士3名死亡
アフガニスタンのバグラム空軍基地近くで月曜日、IED(即席爆弾)が爆発し米軍兵士など3名が死亡、3名が負傷した。
負傷者した兵士らは救急搬送され、病院で手当を受けているが、兵士らの氏名や負傷の程度は発表されていない。
米国防総省関係者の話によると、爆弾はタリバンが仕掛けたもので、米軍関係者を乗せたコンボイの車列を狙ったものだという。
タリバンはツイッターで襲撃を認め、爆発は自爆テロによるものだとしている。
アフガニスタンでは、先月に米陸軍兵士2名が戦闘によって死亡し、米軍関係者の死亡者数は今年に入って4名となっている。
この数カ月間、アメリカとタリバンは18年間に渡る戦争を終結させ、和平を結ぶ交渉を重ねてきた。アメリカのトランプ大統領はタリバンとの交渉を進める姿勢を一貫して保っている。
米海兵隊、新40mmグレネード・ランチャーM320A1の採用を決定
アメリカ海兵隊は現用のM203グレネード・ランチャー(擲弾発射器)に代わる新40mmグレネード・ランチャーを採用する。M203はベトナム戦争の時期から使用しているが旧式化しており、陸軍は10年前に更新している。
海兵隊システム・コマンドの発表によると、海兵隊は2020年度にM320A1 40mmグレネードランチャーを採用する予定。M320A1は単体でも小銃に装着しても使用することができ、命中精度が良い。
米陸軍は2009年にM320を採用、後にM4カービンに装着できるよう改良したM320A1を採用している。
M203と異なり、M320は発射筒が横に開くようになっており、より長い40mm弾を装填することができる。本体にはピストルグリップがついており、M203のように30発弾倉をグリップとして使用する必要がない。
M320/M320A1の最大有効射程は点目標に対して150m、地域目標に対しては350mとなっている。
重量は小銃装着時は1.5kg、単体で使用時じは2.9kg。
海兵隊では2020年の取得に向け、新40mmグレネード・ランチャーの補給システムや教育訓練基準の整備などを進めている。
「アメリカン・スナイパー」クリス・カイルはなぜ野球帽をかぶるのか?
「実際の戦闘で野球帽やベレーをかぶっていることってある?それはなぜ?」
こんな質問が寄せられることは珍しくない。答えはイエスだ。びっくりする人もいるかも知れないが、戦闘中にヘルメットを被らないことはある。
普通は銃弾や破片などから頭部を保護するためにヘルメットを被るが、野球帽にはそうした効果はもちろんない。これは多分に兵士が自らの戦闘経験から判断して行っているもので、はっきりと説明することは難しい。
その理由は兵士によって様々だが、例えば伝説のスナイパー、クリス・カイル氏の答えはシンプルだ。
カイル氏は自伝で、
「なんで野球帽かって?カッコいいからさ。野球帽をかぶればカッコよく見えるだろ?」
と書いている。
カイル氏はネイビー・シールズ隊員として255人を殺害した歴代最高のスナイパーであり、有能なリーダーとして、また家族や友人想いな人柄でも知られている。
野球帽でカッコつけるような男でないことは明らかで、おそらくはある種の皮肉も込められた答えなのかもしれない。
「ヘルメットを被ると動きにくいし、視界も制限されてしまう」という隊員もいる。もちろん、ヘルメットを着用しないことのリスクも承知の上での判断だ。
兵士たちがヘルメットではなく野球帽やベレーを被る理由の一つは、おそらく現地の住民に対してあまり威圧感を与えないためだ。低烈度紛争を戦うにおいては、より親近感を抱かせる印象を与えることによって民心を獲得することができるからだ。これは従来から「ハーツ・アンド・マインド」として重要とされているのだ。
もちろん戦闘において頭部を保護するにはヘルメットが一番であることは言うまでもないが。