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朝鮮半島とアフガンでの和平推進を協調 トランプ大統領一般教書演説

 トランプ大統領は、二大政党制の重要性と国益のためには相互の妥協の必要性を強調した演説の中で、長期の戦争となったアフガンからの撤退、朝鮮半島の和平及びシリアからの引き上げが必要であることを強く訴えた。
「偉大な国は先の見えない戦いをしないものだ。」というトランプ大統領の言葉は、火曜日の夜行なわれた今年の一般教書演説の中で最も記憶に残るフレーズだった。
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トランプ大統領民主党との対立が白熱化した一部の政府機関閉鎖の事態を受けて、この演説で大統領は経済、外交、国防での成果を強調するとともに、国の団結を訴えた。

朝鮮半島問題では、大統領は北朝鮮独裁政権の存続を認めた。これによって和平の機運が高まり、今月末には金正恩委員長との2回目の会談が開かれる。

「私が大統領でなかったら、今頃は北朝鮮との戦争になっていただろう。やるべきことがたくさんあるが、私と金委員長との関係は良い。2月の27,28日にベトナムで会談する予定だ。」と大統領は話した。

大統領の発案である第6の軍、宇宙軍に関しては触れられなかったが、議場には特別ゲストとしてバズ・アルドリン氏が招かれた。アルドリン氏は史上二番目に月の上を歩いた宇宙飛行士だ。
「今年、アメリカの宇宙飛行士はアメリカの宇宙船に乗って宇宙へ旅立つだろう。」という大統領の言葉に議場はスタンディング・オベーションとなった。

演説の中で特に重点を置かれたのが、メキシコ国境からの不法移民の流入防止のためにトランプ大統領が行ってきた努力についてだった。大統領は国境に壁を建設する必要性を訴えたが、国境での軍の展開については特に新しい発言はなかった。
「私は3750名規模の部隊の増派を命じた。メキシコ国境からの乱暴な不法移民の侵入に備えるためだ。」
「これはモラルの問題だ。今夜、私は大統領として非常に危険にある国境を防衛すべきだとみなさんに訴えたい。彼ら不法移民はアメリカの市民や国家にはなんの愛着も持たず、貢献しようというつもりもない者たちだ。」

トランプ大統領が求める国境の壁の建設には予算の成立が最優先課題だ。歴史的に長期に渡り閉鎖された連邦政府機関は、1月末に再開されたが、予算が成立しなければ2月15日以降再び閉鎖されることになる。大統領は、予算が成立しなかった場合は、国家非常事態宣言を発令する構えをみせている。

一方で大統領は、国境の遥か彼方の遠方で激しい戦いをしている戦士たちを故郷へ帰すつもりだ。

「我々の勇敢な戦士たちは、中東で19年間も戦っている。アフガニスタンイラクで、7000名もの尊い犠牲を払ってきたのだ。」「重傷者は52000名、戦費は70兆ドルも中東のために使っている。」

大統領はタリバンとの交渉を開始し、「この長く血みどろの戦いを終わらせる」つもりだ。

「交渉次第では、徐々に部隊を撤収させ、対テロ作戦に集中することができるはずだ。タリバンとの合意がうまくまとまるかはわからないが、20年も戦いが続いたのだからそろそろ和平の時期が来ているのは間違いない。」

イラクやシリアでのISISとの戦いについては、トランプ大統領は昨年にほぼ完全な勝利を宣言した。一年たった今も戦いは続いているが、大統領は楽観的な見方を示している。

「私が大統領になったとき、ISISはイラク・シリアに20000平方マイルの支配地域を持っていた。今ではその殆どを我々が解放しており、彼らの支配地域はわずかしかない。まもなく米国と同盟国の軍が残存部隊を駆逐し、シリアは解放されるだろう。」

シリアからの撤収がどのように進められるかは不透明だ。昨年12月に大統領はシリアから2000名の部隊を引き上げる計画を発表したが、米中央軍司令官のヴォテル陸軍大将でさえも、撤収についてトランプ大統領からは何も聞いていないという。