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近接航空支援までこなす爆撃機:B-1B”ランサー”


戦場上空に何時間も待機し、命令が下れば直ちに駆けつけて爆弾を投下してくれる存在:米空軍の爆撃機B-1B”ランサー”
B-1Bが登場した頃、この長距離爆撃機が近接航空支援(CAS)任務に就く米軍機の代表格になるとは誰も予想しなかったことだろう。
「25年前ならB-1Bが近接航空支援(CAS)をやるなんていったら、笑い飛ばされていただろう」と第337航空実験団の責任者であるドミニク・ロス中佐は言う。「今ではB-1Bは他のどの航空機よりもCAS任務で爆弾を投下している。間違いない事実だ。」
「地上部隊の指揮官はみんなB-1かA-10の支援がほしいと言うよ。」
しかし、イラクやシリアでのISISとの戦いにおいて大活躍しているA-10よりも「うちの方が長時間滞空できる」「B-1Bにはセンサーが充実しているし、速度も出るし、威嚇効果も高い。非常に戦場向きなんだ。ここでは今まで誰も考え付かなかったような運用方法をテストしているんだ。」
「例えば地上でセンサーを持たせて、目標とする男に話しかける。そうすればB-1Bは何マイルも離れたところから爆撃することができるし、近づけばもっと低い高度からピンポイントに爆弾を投下できる。もちろんA-10ほど低く飛ぶことはできないが、B-1Bは500フィート上空に滞空するだけで十分な威嚇効果を発揮できる」
ロス中佐によると、部隊では現在、「新CAS」「デジタルCAS」と呼ばれる新しい武器の運用法が検討評価されているという。
それはB-1BのIBS(統合戦闘ステーション)やSB(サステインブロック)-16をアップグレードしたもので、コクピットに表示される情報を強化し調整事項を共有化することにより、戦場の状況がより把握できるようにするものだという。
そしてこれらは誰もが予想していなかった事態を予見していたかのようだった。B1-Bの中東への再派遣が決まったのだ。派遣が予定されているクルーたちは、すでにイラク、シリア、アフガニスタンの戦場を想定した訓練に入っている。
いかに先進的なシステムと優秀なクルーがあろうと、絶対に間違いのないものなどあり得ない。
「今の課題は、クルーたちに実戦的な訓練を提供することだ。リアリティのある状況下において、実戦で通用するスキルを彼らに教えなければならない。我々は中東の戦場を経験しているからだ。」
2016年にB-1B部隊は中東から撤収している。今回派遣されるクルーには経験者が少ない。
「今回派遣されるクルーたちは、当時の我々よりもずっと若い隊員ばかりで、もうしばらくは訓練が必要だ。彼らには当時の我々のような実戦経験がないのだから」

日本と韓国がF-35Bの導入を検討

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韓国海軍は、アメリカ海兵隊のステルス戦闘機F-35Bの購入を検討している。新型のドクト級強襲揚陸艦に搭載する。韓国の報道によると、ロッキード・マーチン社製の短距離離陸垂直着陸(STOVL)機であるF35-Bは韓国海軍の長期戦略「紺碧の海軍」建設の上で重要な装備だという。韓国海軍は最近、同海軍最大となる排水量14300トンのドクト級強襲揚陸艦を建造、2番艦が2020年完成を目標に計画されている。「軍の高官は少数のF-35Bを新造艦に搭載して運用できるかどうかすでに検討中である」とのこと。
日本もまた、F-35Bを購入し、ヘリコプター空母に搭載して運用することを検討している。
両国に共通の課題は、F-35Bが垂直に着陸するときの熱とストレスに耐えられるようにデッキを改修することである。ドクト級の艦はヘリコプター10機の運用に耐えるよう設計されているが、韓国海軍はこの点について引き続き検討していると言う。
2014年、韓国は通常離着陸型で米空軍装備のF-35Aを40機購入する契約を交わし、2018年から2021年にかけて取得する計画である。購入額は67億5千万ドル。
F-35はアメリカの各軍共通の戦闘機として開発され、F-35Aが空軍型、F-35Bが海兵隊型、F-35Cが海軍型となっている。

米陸軍、朝鮮半島などで部隊ローテーションを発表

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米陸軍は水曜日、朝鮮半島、ヨーロッパ及び中東に2個旅団及び2個司令部機能を増強配備すると発表した。この春、第3歩兵師団の第1機動旅団戦闘団(在ジョージア州フォートスチュアート)が韓国に展開する。現在駐留している第1騎兵師団の第2機動旅団戦闘団との部隊交代となる。司令官のマイク・アダムス大佐は「我が旅団は国家のために尽くしてきた輝かしい歴史がある。旅団は厳しい訓練期間を経てナショナル・トレーニング・センターでの訓練で練度を最高潮に仕上げている。我々は長い歴史を持つ韓国と米国の同盟のため、任務を完遂する準備ができている。」と語る。
プレスリリースによると、米第3歩兵師団の韓国への展開は朝鮮戦争以来の歴史的なことだという。同師団は朝鮮戦争において長津湖の戦い、白馬高地、ジャクソン高地、アローヘッド陣地において第8軍の戦闘を支えた部隊だ。
また第1騎兵師団の第1機動旅団戦闘団(在テキサス州フォートフッド)は今夏、ヨーロッパへ展開する。第1歩兵師団の第2機動旅団戦闘団との交代となる。
司令官ウィルソン・ラザーフォード大佐は「わがアイアン・ホース旅団はNATOのパートナーたちと働くことを楽しみにしている。わが部隊は在欧米軍のためあらゆる任務を遂行する準備賀できている。」と語る。
併せてこの春、2個司令部機能の異動が発表された。
第101空挺師団(エア・アサルト)司令部がケンタッキー州フォートキャンベルからアフガニスタンへ展開する。第3歩兵師団司令部との交代。もうひとつは第10山岳師団司令部がニューヨーク州フォートドラムからイラクへ展開する。第1機甲師団司令部との交代。

ロシア機が米軍機を追跡、シリア上空で

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ロシア軍はアメリカの戦闘機の動きを注意深く観察している。米軍の戦闘機の後を追跡し、その戦術行動を盗み取ろうとしているのだ。
ロシア空軍がシリアの空域に展開し始めたのは、アメリカ主導の有志連合がISISを撃退するためにシリアに介入してからであり、アメリカの戦闘機の監視がロシア空軍の主要な任務の一つであることがうかがわれる。
「ロシアにとってシリアの空域は、我々がどのように作戦行動をとるのか知るには絶好の場所だ。」と米空軍の高官は言う。
「シリアではロシア空軍がたくさんの精密誘導爆弾を使用し始めていることを確認している。それも18~24時間くらいの長時間のフライトを繰り返している」「これは彼らが我々の戦術を学んだからだ」
米軍はロシア軍の意図を察知し、このままISISを追いつめて戦場が狭くなっていくと、ロシア軍から妨害を受けたり、最悪の場合は交戦になりかねないと想定している。
先月、米空軍のステルス戦闘機F-22ラプター2機が、ロシア空軍のSu-25から妨害行為を受けている。ロシア機は進路を妨害したり、フレアを発射したり、異常接近を繰り返したりした。
アメリカのやり方を真似しているということではないであろうが、ロシアがこれほど多くの精密誘導爆弾を投下したのは、今までになかったことだ。実戦を利用した訓練ともとれる。ロシア空軍は全軍のパイロットの85%を交代でシリア作戦に投入しているという。米空軍の高官は「彼らが我々から学んだことがあるとすれば、それは『訓練は訓練にしか過ぎず、敵に直面する実戦とは全く異なるものである』ということだろう。だからこそロシア軍はできるだけ多くのパイロットに実戦経験を積ませようとしているに違いない」
米空軍の情報部門によると、ロシア軍はシリアの実戦テストで得た成果をもとに巡航ミサイルや長時間フライトを伴う作戦の改善研究をしているという。

米海兵隊がM27自動小銃を採用へ

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約一年間の検討の結果、米海兵隊司令官は「ライフル分隊及びその他の海兵隊員にもM27自動小銃と付属品を装備させる」と決定した。
海兵隊は2016年11月からM27の採用について検討を開始、第5海兵連隊第3大隊にテスト支給して効果を検証してきた。現在のところ、M27はチームの「オートマティック・ライフルマン」のみが携行している。



海兵隊司令官ネラー将軍によると、テストの結果から意見具申を受け、昨年12月にはM27小銃を歩兵部隊に装備させることが決定された。「歩兵分隊には全員にM27を装備させる。それ以外の部隊の海兵隊員にも任務に応じて支給する。」「例えば迫撃砲部隊やジャベリン対戦車ミサイル部隊には必要ないと考えている。しかし、前進観測員(FO)や火力支援チーム、戦闘工兵には装備させてもよいと考えている」
「しばらくは様子をみないとわからない。要は予算の問題だからだ」
M27小銃の調達数はまだ決まっていないが、昨年8月には50800挺の事前要望書が出されている。

ヘッケラー&コッホ社のHK416を基に開発されたM27は、有効射程や精度が現用のM4よりも優れているが、M4の価格が1000ドル以下なのに対しM27は3000ドルという破格の値段が懸案になっていた。しかしそれも解決の目処がついたようだ。海兵隊によればメーカー間の競争と大量調達によって、M27の調達価格は大幅にコストダウンされ、M4とさほど変わらない価格になるとのことだ。

極寒地での武器の取扱方法

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米陸軍が気温が氷点下零度以下となる極寒地域での武器の取扱方法について、1月2日のプレスリリースで紹介している。
「寒冷な気候は、歩兵携行火器の整備、機能及び運用に多大な影響をもたらす。我が陸軍は世界各地の寒冷地で活動していく。そのためにはいかなる気候の条件下でも自らの武器を整備できなければならない。」

『結露は命取り』

気温の低い野外から暖かいシェルターへ移動すると、武器には結露が生じる。この結露がついたままの武器を再び野外へ持ち出すと、内部の機関部が凍結し、作動不能になってしまう。
可能であれば、極寒地では武器は建物の外で保管するのが良い。その場合はもちろんすぐに手に取ることができる場所を選定し、警戒の処置を行い、雪が照準具や銃身に入らないよう覆いをしておく。
どうしても武器を室内に保管しなければならない場合は、できるだけ床に近い場所に保管すれば結露しにくい。室温は華氏32度以下に設定する。また、結露は始まってから約1時間続くので、結露が止まるのを待ってから、水分を拭き取るのも有効である。
シェルターから武器をもって外に出るときは、数分間チャージング・ハンドルを引いたり、弾倉を抜き挿しして部品の凍結を防止する。
また、手入れ油には通常の「Break-Free CLP」の代わりに「極寒地用武器手入れ油」を使用して、作動不良や弾詰まりを防止する。但し、M249分隊支援火器及びM2重機関銃は除く。