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2018年米国の対北朝鮮問題展望

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2017年、ISISとの対テロ戦争以外で際立った出来事と言えば、北朝鮮による弾道ミサイル計画の進展であろう。11回の実験を経て、北朝鮮は世界中のどこへでも核弾頭を打ち込むことができるようになったか、少なくともそれに非常に近づいていることは間違いない。重要なことは、ミサイルの射程が北部アメリカをカバーし、恐らくはワシントンDCや米国の東海岸さえも圏内に入っていることだ。
北朝鮮には厳しい経済制裁措置が行われているにも関わらず、北はミサイル計画を断念する気配すらない。
キム・ジョンウォン委員長が核開発計画を断念しなければ、アメリカは北朝鮮に対し「FIRE AND
FURY:火力と恐怖」を浴びせると脅かしているにも関わらず、米国は決心がつかないようである。
韓国は米国のような軍事的対応には反対している。韓国は、そのような対応をとれば国土は深刻な損害を受け、莫大な人命が失われるかもしれないと恐れているに違いない。
金委員長は韓国に対して緊張緩和のための提案をしてきているが、米国はあくまでも北朝鮮が公式に米国と対話しない限り進展はないという姿勢を崩していない。
米国と北朝鮮はすでに極秘の対話を重ねているという話もあるが、もしそうだとしても公式な対話が開かれるにはほど遠いようだ。
2018年で最も重要な問題は、世界の国々、特に米国が北朝鮮ICBMを持って武装しているという現実をいかにして受け入れていくかということになるかもしれない。

米国が艦船や爆撃機を韓国へ オリンピック直前に

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来月から開催される平昌オリンピックを目前にして、米国はステルス爆撃機を展開、少なくとも1隻の空母を増加配備、強襲揚陸艦も追加派遣するなど、朝鮮半島におけるプレゼンスを強化している。
今回の動きは米国が韓国との合同軍事演習をオリンピック終了まで延期することを決定してからの処置であり、北朝鮮は「米国の行動は我が国と南との対話に水を差すものだ」と主張している。
南北朝鮮の代表は月曜日に2回目の対話を実施。北朝鮮代表団のオリンピック参加について話し合った。米国はこの対話を歓迎するとし、今回の米軍の移動は通常の訓練の一環であると説明している。
先週、米空軍は3機のB-2”スピリット”ステルス爆撃機と200名の人員を米本土の基地からグアムへ移動させたと発表した。空軍はこれについて「首脳陣に地域安定のための抑止力となる選択を提供するものだ」と説明している。
しかしB-2のグアムへの移動は北朝鮮に対する強い牽制であるのは間違いないであろう。米国は北朝鮮に対し、軍事演習を延期したのはオリンピックに配慮したもので北朝鮮に譲歩したものではないということだ。
B-2派遣の数日前、米空母カール・ビンソンが西太平洋に向けて出向した。韓国メディアによると、空母打撃群はオリンピック開始前には朝鮮半島近海へ到着する予定だと言う。すでに朝鮮半島近海には横須賀を母港とする空母ドナルド・レーガンが展開しているが、北朝鮮は「米国がさらにもう一隻空母を派遣しようとしている」と主張している。これはどうやら空母ジョン・ステニスのことのようだ。
海兵隊もまた、日曜日に強襲揚陸艦ワスプが日本の南に到着したと発表した。ワスプは最新鋭の強襲揚陸艦で、上陸部隊およびF-35Bステルス戦闘機を含む航空機30機以上を搭載可能である。
これら戦闘艦や爆撃機の増加派遣は、オリンピック期間のいかなる緊急事態にも対応しようという米国の強い姿勢を示すものと言えよう。

インドがロシアのS-400ミサイルを購入へ

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インドがロシアのS-400防空ミサイルシステムを購入する予定であることがわかった。ロシアのロゴジン副首相が明らかにした。
インドのニュース報道によると、2国間の交渉は昨年12月の半ばから始まり、商談は「かなり進んでいる状況」で、価格、導入教育、輸送方法、調達数などを詰めている段階だと言う。
ロシアのS-400”トライアンフ”は2007年に装備化された最新の長距離防空ミサイルシステムで、航空機、巡航ミサイル、中距離弾道ミサイルを迎撃可能。地上目標を破壊することもできる。有効射程は400㎞、高度30㎞まで対応する。S-400を装備するロシア宇宙軍には新たに大気圏外でも迎撃できる改良型が配備されつつある。

近接航空支援までこなす爆撃機:B-1B”ランサー”


戦場上空に何時間も待機し、命令が下れば直ちに駆けつけて爆弾を投下してくれる存在:米空軍の爆撃機B-1B”ランサー”
B-1Bが登場した頃、この長距離爆撃機が近接航空支援(CAS)任務に就く米軍機の代表格になるとは誰も予想しなかったことだろう。
「25年前ならB-1Bが近接航空支援(CAS)をやるなんていったら、笑い飛ばされていただろう」と第337航空実験団の責任者であるドミニク・ロス中佐は言う。「今ではB-1Bは他のどの航空機よりもCAS任務で爆弾を投下している。間違いない事実だ。」
「地上部隊の指揮官はみんなB-1かA-10の支援がほしいと言うよ。」
しかし、イラクやシリアでのISISとの戦いにおいて大活躍しているA-10よりも「うちの方が長時間滞空できる」「B-1Bにはセンサーが充実しているし、速度も出るし、威嚇効果も高い。非常に戦場向きなんだ。ここでは今まで誰も考え付かなかったような運用方法をテストしているんだ。」
「例えば地上でセンサーを持たせて、目標とする男に話しかける。そうすればB-1Bは何マイルも離れたところから爆撃することができるし、近づけばもっと低い高度からピンポイントに爆弾を投下できる。もちろんA-10ほど低く飛ぶことはできないが、B-1Bは500フィート上空に滞空するだけで十分な威嚇効果を発揮できる」
ロス中佐によると、部隊では現在、「新CAS」「デジタルCAS」と呼ばれる新しい武器の運用法が検討評価されているという。
それはB-1BのIBS(統合戦闘ステーション)やSB(サステインブロック)-16をアップグレードしたもので、コクピットに表示される情報を強化し調整事項を共有化することにより、戦場の状況がより把握できるようにするものだという。
そしてこれらは誰もが予想していなかった事態を予見していたかのようだった。B1-Bの中東への再派遣が決まったのだ。派遣が予定されているクルーたちは、すでにイラク、シリア、アフガニスタンの戦場を想定した訓練に入っている。
いかに先進的なシステムと優秀なクルーがあろうと、絶対に間違いのないものなどあり得ない。
「今の課題は、クルーたちに実戦的な訓練を提供することだ。リアリティのある状況下において、実戦で通用するスキルを彼らに教えなければならない。我々は中東の戦場を経験しているからだ。」
2016年にB-1B部隊は中東から撤収している。今回派遣されるクルーには経験者が少ない。
「今回派遣されるクルーたちは、当時の我々よりもずっと若い隊員ばかりで、もうしばらくは訓練が必要だ。彼らには当時の我々のような実戦経験がないのだから」

日本と韓国がF-35Bの導入を検討

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韓国海軍は、アメリカ海兵隊のステルス戦闘機F-35Bの購入を検討している。新型のドクト級強襲揚陸艦に搭載する。韓国の報道によると、ロッキード・マーチン社製の短距離離陸垂直着陸(STOVL)機であるF35-Bは韓国海軍の長期戦略「紺碧の海軍」建設の上で重要な装備だという。韓国海軍は最近、同海軍最大となる排水量14300トンのドクト級強襲揚陸艦を建造、2番艦が2020年完成を目標に計画されている。「軍の高官は少数のF-35Bを新造艦に搭載して運用できるかどうかすでに検討中である」とのこと。
日本もまた、F-35Bを購入し、ヘリコプター空母に搭載して運用することを検討している。
両国に共通の課題は、F-35Bが垂直に着陸するときの熱とストレスに耐えられるようにデッキを改修することである。ドクト級の艦はヘリコプター10機の運用に耐えるよう設計されているが、韓国海軍はこの点について引き続き検討していると言う。
2014年、韓国は通常離着陸型で米空軍装備のF-35Aを40機購入する契約を交わし、2018年から2021年にかけて取得する計画である。購入額は67億5千万ドル。
F-35はアメリカの各軍共通の戦闘機として開発され、F-35Aが空軍型、F-35Bが海兵隊型、F-35Cが海軍型となっている。

米陸軍、朝鮮半島などで部隊ローテーションを発表

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米陸軍は水曜日、朝鮮半島、ヨーロッパ及び中東に2個旅団及び2個司令部機能を増強配備すると発表した。この春、第3歩兵師団の第1機動旅団戦闘団(在ジョージア州フォートスチュアート)が韓国に展開する。現在駐留している第1騎兵師団の第2機動旅団戦闘団との部隊交代となる。司令官のマイク・アダムス大佐は「我が旅団は国家のために尽くしてきた輝かしい歴史がある。旅団は厳しい訓練期間を経てナショナル・トレーニング・センターでの訓練で練度を最高潮に仕上げている。我々は長い歴史を持つ韓国と米国の同盟のため、任務を完遂する準備ができている。」と語る。
プレスリリースによると、米第3歩兵師団の韓国への展開は朝鮮戦争以来の歴史的なことだという。同師団は朝鮮戦争において長津湖の戦い、白馬高地、ジャクソン高地、アローヘッド陣地において第8軍の戦闘を支えた部隊だ。
また第1騎兵師団の第1機動旅団戦闘団(在テキサス州フォートフッド)は今夏、ヨーロッパへ展開する。第1歩兵師団の第2機動旅団戦闘団との交代となる。
司令官ウィルソン・ラザーフォード大佐は「わがアイアン・ホース旅団はNATOのパートナーたちと働くことを楽しみにしている。わが部隊は在欧米軍のためあらゆる任務を遂行する準備賀できている。」と語る。
併せてこの春、2個司令部機能の異動が発表された。
第101空挺師団(エア・アサルト)司令部がケンタッキー州フォートキャンベルからアフガニスタンへ展開する。第3歩兵師団司令部との交代。もうひとつは第10山岳師団司令部がニューヨーク州フォートドラムからイラクへ展開する。第1機甲師団司令部との交代。