ミリタリー・インフォ☆☆世界軍事情報☆☆

世界の軍事に関するニュースを速報紹介。紛争レポート、最新装備、タクティカルシューティングなどミリタリーマニアにオススメの情報盛りだくさんのニュースブログです。

米陸軍、次期分隊火器に顔認識装置搭載

f:id:mil-info:20190606043323j:plain
米陸軍兵器当局は、次世代分隊火器に風センサーや顔認識装置を搭載した先進射撃統制システムのプロトタイプ製作に着手した。国防産業各社から設計を募集する。

試作品仕様書によると次世代分隊火器は「CQBに対応する性能を保ちつつ、射距離600m以遠の人員目標に対する即時交戦能力を向上させる」ことが目標であるという。

陸軍はプロトタイプの設計案2つを選定して5年間の契約を結び、115セットの次世代分隊火器システムを発注する計画だ。調達した試作品は14ヶ月をかけてテストにかけられる。

陸軍の次世代分隊火器開発計画は6.8mm弾を使用する2種類のウェポン・システムからなっており、M249SAW及びM4カービンに取って代わるものだ。

新しいウェポン・システムはそれぞれ先進的な射撃統制装置を装備する計画で、以下のような性能が求められている;

・射距離、環境条件、火器及び弾薬の弾道特性に応じて調整が可能な照準装置
・軍のソフトウェア上で運用可能な弾道計算機
・射距離や気温など射撃の統制に必要な情報を送受信できる無線通信装置
・ソフトウェアのアップデート時に使用する有線ポート
・AA,CR123,CR2032などの一般的な電池を使用し、電源を入れてから1秒以内に起動すること。

陸軍はさらに以下のような性能をもった試作品を開発していく計画だ;

・自動目標認識、目標追跡、顔識別といったカメラ映像を使った先進的能力
・戦闘地域の風のデータ、射撃位置の風データの計測など風を考慮した射撃装置
・摩耗に強いレンズや汗を弾いてクリーニングの手間が少ない疎水性レンズなどの高耐久化

搭載される射撃統制装置はIVAS(Integrated Visual Augmentation System:統合視覚拡張システム)に対応するように製作される。IVASはマイクロソフト社が陸軍のために開発中のシステムだ。

IVASは従来のヘッドアップ・ディスプレイ3.0に代わるシステムで、兵士が装着したゴーグルまたはアイ・ピース上に照準や戦闘に必要な情報が表示される。

昨年、陸軍は次世代分隊火器計画を始動した。この計画にはテクストロン社、ジェネラル・ダイナミクス社、PCPタクティカル社、シグ・サワー社、FNアメリカ社が試作品の製作に参加している。