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機関銃手に朗報!超軽量弾薬!

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陸軍や海兵隊が歩兵の携行重量を減らし機動力を高めようと模索している中で、ある弾薬メーカーの提案が話題となった。真鍮の代わりに高純度ニッケルで作った薬莢を使用した弾薬である。
Chesapeake Cartridge Corporation社は現在、陸軍のテストを受けるためのニッケル薬莢の生産ラインを準備中だという。
ニッケルの本体にアルミニウムのカップを組みつけた弾薬は、計量である ばかりでなく、強靭で汚れが少なく、発射速度も速くなる。「ニッケルは真鍮ほど膨張しない。真鍮は薬室で膨張するので薬室に真鍮のカスが残るし、排莢のときに抵抗がかかっている」「ニッケルは柔軟性があるので膨張してもすぐに戻るんだ」と同社の担当者はいう。
ニッケルは発射したときにも薬莢が熱くなりにくいので、射手が火傷を負う可能性も低くなる。ニッケルは材質が滑らかであるので、装填から排莢までの間の摩擦が少なくスムーズだ。
そしてなんといってもニッケル薬莢は真鍮よりも軽量である。もともと素材としてもニッケルの方が軽い上に、ニッケルの方が強度があるため薬莢を薄く作ることができるのである。同社では従来の真鍮製弾薬の半分の重さを目標に試作を重ねている。
「現在のところ、分隊支援火器SAW及びM240機関銃ともに1000発毎に10ポンドの軽量化を達成している」という。
以前にもステンレスを使って薬莢を軽量化しようという試みがあったが、ジャムが起こりやすく、薬莢が割れたりして信頼性に欠けるものだった。今回の高品質ニッケルではそういった心配はないという。
Chesapeak社の強力なライバルとなるのが、軽量化ポリマー製弾薬だ。PCP Ammunition社などが製造しているポリマー製弾薬は、兵士の携行重量を30%削減することができ、命中精度や作動には全く影響しないという。
しかし、ポリマー製弾薬は極寒地ではボロボロになってしまい、軍用向きではないと同社は主張している。
現在、同社のニッケル薬莢弾薬のラインナップには9ミリ、.40キャリバー、5.56及び7.62NATO弾がある。
同社はニッケル製弾薬を陸軍のテストに提供して問題点を把握し、改良を加えた後、今年の後半に再びテストを実施する予定である。