ISのテロ攻撃マニュアルを実行か NYトラック・テロ
ニューヨークで起きたトラックによるテロ事件で、犯人はイスラム国ISがインターネット上で発信している「T指令」と呼ばれるテロ攻撃マニュアルを参考に実行したことが、米連邦捜査局FBIの調べで分かった。
FBIによる取り調べで実行犯のサイポフ被告はインターネットのISの宣伝動画に強く共鳴し、1年前にテロ攻撃の実行を決心し準備を重ねた。トラックを手段に決めたのは2ヶ月前だという。それから数週間、サイポフはインターネットでニューヨークのハロウィーンの状況やレンタカー事情について調査し計画を練り、10月22日には実際にトラックをレンタルして予行演習まで実施していた。当初の計画ではダウンタウンとして有名なロウアーマンハッタンまで自転車レーンを走行し、より多くの人を殺傷するつもりであった。トラックにISの旗を掲げることも計画していたという。サイポフの計画はISがインターネット上で発信している「T指令」を忠実に実行したものと考えられている。I
Sはこの数年間、ウェブサイトにおいて車両やナイフといった身近なものを武器として、それぞれの自国でテロ攻撃を起こすよう盛んに宣伝してきた。2016年には同様のテロ攻撃がイギリス、フランス、ドイツで発生している。2016年11月版のイスラム国のウェブマガジンには、レンタカーでトラックやバンを調達し、大通りやイベントなど人が多く集まる場所を狙ってテロ攻撃を行うための方法が詳細に紹介されているという。