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プーチン大統領が軍事演習視察。周辺国は緊張。

f:id:mil-info:20170921001939j:plainロシアのプーチン大統領は月曜日、ベラルーシと共同で1週間にわたって実施されている軍事演習を視察した。この演習はロシア軍の復活を誇示するものであり、周辺国は緊張を高めている。
プーチン大統領が視察に訪れたのは"Zapad(西の意)2017"演習で、木曜日からの空爆に引き続いて戦車と空挺部隊が攻撃を実施した。場所はロシア西部のラズスキー射爆場でエストニア国境から100㎞にある。
演習の一環としてロシア軍はカザフスタンにおいて最新の巡航ミサイルの試射を実施。射程の延長と精度向上をアピールした。ロシアの動きに敏感なバルト3国とポーランドなどは、「演習の内容が不透明であり、何を意図しているのか分からない」と批判している。

同演習はロシア西部とベラルーシの複数の演習場で実施され、両国はロシア軍5500名、ベラルーシ軍7200名の規模だとしているが、NATO諸国は総勢10万人以上の規模だとみている。
ウクライナ内戦以来、ロシアと西側諸国との関係は冷え込んでおり、この演習のようにロシア軍がバルト3国に侵攻する恐れも否定できない。ロシアとベラルーシは、同演習は外国の支援を受けた「過激主義者」に対応するためのもので、他国に何ら脅威を及ぼすものではないと主張しているが、想定された仮想敵国は3ヵ国になっており、バルト3国を想定しているのは明らか。これに対してバルト3国とポーランドは通常の演習を公開したが、ロシアはこれを敵対的だと批判した。
ロシアとベラルーシは、今回の演習の参加人員は国際合意の基準の13000名以下であり、NATOによる立ち入り検査の対象外としている。しかしロシアは同演習によってその強大な機動力を見せつけたと言える。
さらに併せて長距離爆撃機やミサイルの射撃訓練も実施、特に米国も関心を示している新兵器イスカンダル巡航ミサイルの試射も行った。ロシア国防省によると同ミサイルはロシア西部のカプスティン射爆場から発射、480㎞離れたカザフスタンの射撃場に設置した的に命中した。米国はこのミサイルをINF全廃条約に違反していると非難している。