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ロシア艦船がNATO軍の演習を監視

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ロシアのタス通信はロシア警察当局からの情報として、ロシア海軍バルティック艦隊が6月9日からバルト海で行われるNATO軍の演習「バルトップス2019」に参加するNATO軍艦船を追跡監視する、と報じた。

コルベット艦『ストイーキー』と『ボイーキー』及び小型のミサイル艦がNATO軍艦船の行動を監視する。NATO軍に対する偵察という側面もある。」
とロシア警察当局は語ったという。タス通信はあくまで非公式な情報としている。

「バルトップス2019」演習は今月9日から21日までの予定で実施される。演習には18カ国から約40隻の艦船及び潜水艦、40機の航空機が参加する。今回はアメリカ海軍の第2艦隊が初めて参加する。

海兵隊レイダー隊員に禁錮4年の判決 グリンベレー隊員殺害事件で

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それはナイトクラブでの冗談のようだった。しかし数時間後にそれは現実となり、グリンベレー隊員が特殊部隊員のグループによってリンチの末に殺害され、事件は隠蔽された。

そして今、海兵隊レイダー隊員に対して禁錮4年の判決が下された。2017年6月4日の早朝、アフリカ・マリのバマコにおいてローガン・メルガー陸軍2等軍曹の殺害に関わった罪のためだ。

ケビン・マクスウェル・ジュニア海兵隊2等軍曹は、メルガー軍曹殺害に関わったうちの1人で、判決を受けたのは2人目だ。マクスウェル軍曹は過失致死罪、暴行の共謀罪、リンチ、司法妨害及び偽証罪について罪を認めたが、殺人または未秘の殺意による殺人については認めなかった。

木曜日のノーフォーク海軍基地での軍法会議の結果を受け、グレン・ハインズ海兵隊大佐は金曜日朝、マクスウェル軍曹の懲戒除隊及び兵への階級降格を言い渡した。

今年の5月、海軍シール・チーム6のアダム・マチュー特殊作戦隊長は暴行の共謀罪司法妨害、不法侵入及びリンチの罪を認め、禁錮1年及び懲戒除隊の判決を言い渡されている。但し、懲戒除隊についてはマチューが司法に協力して法廷で証言し、メルガー軍曹の遺族が同意すれば、取り消しとなる可能性がある。

残る2名はトニー・デドルフ特殊作戦隊長及び海兵隊レイダー隊員のマリオ・マデラ・ロドリゲス軍曹で、両名とも殺人、未秘の故意による殺人、共謀罪司法妨害及びリンチの罪で起訴されているが、裁判のスケジュールは未定だ。

日光浴中の水兵も 米露艦艇が異常接近

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アメリカ海軍は、フィリピン海で発生した米露海軍艦艇の異常接近事案の模様を撮影したビデオ映像を公開した。アメリカ海軍のミサイル巡洋艦「チャンセラーズビル」とロシア海軍駆逐艦が異常接近をする中で映っていたのは、上半身裸になり日光浴をしているロシアの水兵たちであった。
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アメリカ海軍が金曜日に公開した映像は2本あり、合計で約3分間。この映像を証拠に、アメリカ海軍第7艦隊ロシア海軍のウダロイ級駆逐艦「アドミラル・ビノグラドフ」が「危険な操艦」を行い、「チャンセラーズビル」が全速後進によってこれを回避したとしている。

1本目の映像では、両艦が危険な距離にまで接近していく中、上半身裸のロシア水兵たちが船尾で日光浴をしている様子が映っている。米海軍によるとロシアの艦艇は50〜100フィートの距離にまで接近しており、艦や乗組員は非常に危険な状態であったという。

「この危険な操艦を回避するため、チャンセラーズビルはすぐさま全速後進をかけ、何とか衝突を避けることができた。」と第7艦隊は発表している。

米海軍作戦部長ジョン・リチャードソン提督は、
「ロシア駆逐艦の艦長の取った行動は無責任で無謀だ。海空におけるこのような非常識な行動は、大国としてロシアが求められる責任と信頼を損なうものだ。」と非難した上で、
「我が海軍はこれからも国際法に基づいて海上航行と空域使用の自由を守っていくことに変わりはない。」と述べた。

事件当時、米巡洋艦はヘリコプターの着艦のため一定の針路と速度で航行していた。そこへロシアの駆逐艦が後方から右舷へと速度を上げて接近し、艦の側面に衝突する寸前まで近づいてきたという。

実はロシア軍が米軍に対してこのような事案を起こしたのはこの3日間で2回目だ。火曜日には地中海上の国際空域で米海軍のP-8ポセイドン哨戒機がロシア軍のスホーイSu-35戦闘機に3度に渡って進路を妨害されている。ロシア機が異常接近し、非常に危険な状況であったという。

「チャンセラーズビル」の事案について米第7艦隊は、
「ロシア軍の行動は危険でプロフェッショナルらしくなく、『海上における衝突の予防のための国際規則』及び海上航行における国際慣習に違反した行為だ。」
と非難している。

これに対してロシア太平洋艦隊は、「突然に針路を変更して接近してきたのは、米艦の方だ。」として全く反対の主張をしている。

米陸軍、次期分隊火器に顔認識装置搭載

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米陸軍兵器当局は、次世代分隊火器に風センサーや顔認識装置を搭載した先進射撃統制システムのプロトタイプ製作に着手した。国防産業各社から設計を募集する。

試作品仕様書によると次世代分隊火器は「CQBに対応する性能を保ちつつ、射距離600m以遠の人員目標に対する即時交戦能力を向上させる」ことが目標であるという。

陸軍はプロトタイプの設計案2つを選定して5年間の契約を結び、115セットの次世代分隊火器システムを発注する計画だ。調達した試作品は14ヶ月をかけてテストにかけられる。

陸軍の次世代分隊火器開発計画は6.8mm弾を使用する2種類のウェポン・システムからなっており、M249SAW及びM4カービンに取って代わるものだ。

新しいウェポン・システムはそれぞれ先進的な射撃統制装置を装備する計画で、以下のような性能が求められている;

・射距離、環境条件、火器及び弾薬の弾道特性に応じて調整が可能な照準装置
・軍のソフトウェア上で運用可能な弾道計算機
・射距離や気温など射撃の統制に必要な情報を送受信できる無線通信装置
・ソフトウェアのアップデート時に使用する有線ポート
・AA,CR123,CR2032などの一般的な電池を使用し、電源を入れてから1秒以内に起動すること。

陸軍はさらに以下のような性能をもった試作品を開発していく計画だ;

・自動目標認識、目標追跡、顔識別といったカメラ映像を使った先進的能力
・戦闘地域の風のデータ、射撃位置の風データの計測など風を考慮した射撃装置
・摩耗に強いレンズや汗を弾いてクリーニングの手間が少ない疎水性レンズなどの高耐久化

搭載される射撃統制装置はIVAS(Integrated Visual Augmentation System:統合視覚拡張システム)に対応するように製作される。IVASはマイクロソフト社が陸軍のために開発中のシステムだ。

IVASは従来のヘッドアップ・ディスプレイ3.0に代わるシステムで、兵士が装着したゴーグルまたはアイ・ピース上に照準や戦闘に必要な情報が表示される。

昨年、陸軍は次世代分隊火器計画を始動した。この計画にはテクストロン社、ジェネラル・ダイナミクス社、PCPタクティカル社、シグ・サワー社、FNアメリカ社が試作品の製作に参加している。

メキシコ国境付近で米海兵隊員が発砲

アメリカ軍当局によると、カリフォルニア州のメキシコ国境付近において、海兵隊員が任務遂行中に銃を発砲した。隊員は車両の中で何者か3人から襲われたために発砲したと報告しているという。

国境付近の警備を担当するアメリカ北方軍は、海兵隊員が発砲したことは事実と認めながらも、事件の詳細は調査中としている。

戦犯容疑のシールズ隊員が釈放 裁判は休廷

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イスラム国戦闘員の捕虜を殺害したとして勾留されていたシールズ隊員が木曜日に釈放されたことを受けて、同隊員の弁護士は裁判所に対し、検察側の訴えを却下して裁判を終わらせるよう再び求める方針。

軍事法廷エドワード・ギャラガー特殊作戦部隊隊長を釈放する決定を行った。意外な展開に法廷では驚きの声が上がったという。

軍事法廷の判事であるアーロン・ルー大尉によると、釈放の理由は、検察側がギャラガー氏を勾留することによって、合衆国憲法修正第6条に定められた権利(誰もが陪審員による裁判を受けることができる権利)を妨害しているためだという。

ギャラガー氏の弁護士は、検察は機密情報が漏洩することを非常に恐れており、弁護側の弁護士や記者に送ったEメールにはトラッキング・コードが埋め込まれているとして、検察を強く非難している。