ミリタリー・インフォ☆☆世界軍事情報☆☆

世界の軍事に関するニュースを速報紹介。紛争レポート、最新装備、タクティカルシューティングなどミリタリーマニアにオススメの情報盛りだくさんのニュースブログです。

タリバンが停戦を宣言 ラマダン期間では初

f:id:mil-info:20180611015101j:plain
アフガニスタンタリバン勢力がラマダン(断食月)の休日に合わせて3日間の停戦をすると宣言した。タリバンがこの時期に停戦を行うのは初めて。
タリバンが土曜日に発表した声明文によると、停戦しても自衛のための行動は行うとし、また外国軍隊は停戦の対象でないとして、戦闘を継続するという。
さらに声明では、タリバン指導部は二度と戦場に戻らないことを約束することを条件に捕虜を解放することを検討していると述べている。アフガニスタンのガニ大統領も木曜日、同時期に1週間の停戦をすると発表した。
大統領府から発表された文書によると、アフガン政府は今月12日から停戦を開始し、19日に終了する。この停戦はアルカイダイスラム国には適用しないとしている。



文書が発表された背景には、先週開かれたイスラム教聖職者の会合がある。会合では自爆攻撃を非難し、和平交渉を求めることが決議されたが、会議場の外では7名が死亡した自爆テロが発生し、イスラム国が犯行声明を出していたからだ。
タリバンは今回の会合を非難し、自らの戦いこそが「ジハード」であり、正しい戦いであるとし、聖職者たちは国が外国軍隊に「占領」されていることを忘れている、と主張している。
NATOは2003年からアフガニスタンでの治安任務を主導してきた。戦闘任務は2014年に終了したが、40カ国から16000名の部隊が果敢に任務を遂行してきた。
戦況はここ数年間膠着状態であり、NATOの部隊がアフガンを離れることができる最大のチャンスが、タリバンが和平交渉に応じ、アフガン政府の一員となるタイミングだ。このためトランプ政権は派遣部隊を増派し、事態を進展させようとしている。
金曜日、米高官はアフガン政府とタリバンが停戦している間に、イスラム国の勢力に対して攻勢を仕掛ける意思を明らかにした。



ジム・マティス国防長官は、一例としてタリバンに向けていた航空偵察任務をイスラム国の武装勢力アルカイダに振り分けることになると語った。
一方でタリバンの攻撃は続いている。
タリバンが停戦を表明する数時間前、西部のゼワイ地区では軍の検問所が襲撃され兵士17名が殺害されている。タリバン側も8名が死亡、10数名が負傷した。
また北部のクンドウズ地方では警察官13名が殺害されている。