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トランプ大統領、兵士に基地内での銃携帯を許可する方針

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アメリカのトランプ大統領は金曜日、米軍基地内において兵士が武器を携行することを認める方針を明らかにした。
大統領は、「軍人に武器を携帯させないとは本末転倒だ。基地に関するあらゆる施策を見直さなければならない。」「我々は軍を大事にしなければいけない。そしてより強く、より良い軍を作っていかなければならない」とメリーランド州で開かれた地域において演説し、併せて先週フロリダ州の高校で起こった銃乱射事件を挙げ、対策として射撃訓練を受けた教師や退役軍人に銃を携帯させて学校に常駐させる考えを改めて示した。
学校や軍の基地は「銃持ち込み禁止区域」であるために精神錯乱した襲撃者にとって格好のターゲットとなっている。先週もフロリダで17人が犠牲になったばかりだ。
国防総省は、軍の基地内の安全は憲兵隊(MP)に担当させる、というのが基本的な考えだ。基地内での暴発事故や自殺事案を防止するため、兵士たちは私物の銃を基地内に持ち込むことは禁止されているか、持ち込む場合は営門で弾を抜いて安全点検を受けることになっている。
大統領は「米軍基地内でさえも事件が起きている。」として、2015年にテネシー州で米軍兵士5名が犠牲となった事件を挙げた。
事件はショッピングモール内の軍募集事務所と、そこから数マイル離れた海軍の予備役センターで起こった。犯人は車で移動しながら銃を乱射、海兵隊員4名と海軍水兵1名が銃撃を受けて死亡した。犯人の男はその後警察と銃撃戦となり射殺された。イスラム過激派のプロパガンダに影響を受けての犯行だった。



「この事件で犠牲となった5名のうち、3名は優秀な射撃だった。それなのに軍の施設にいたがために武器がなく、反撃もできずに殺されたのだ。」
「彼らの周りには全く銃がなく丸腰だった。そこへ頭のおかしな男が侵入し、銃を乱射して5人は殺されてしまった。優秀な射撃手であった彼らの手元に銃があったら、こんな事件は起こらなかったはずだ。」とトランプ大統領は指摘する。
2015年の上院公聴会で陸軍参謀長ミレー大将は、同事件に関する質問に対し、「場合にもよるが、自衛のため募集担当官に銃の携帯を許可することはあり得る」と答えている。
「一律に募集担当官に銃を携帯させることは、各州によって銃の携帯に関する法律が異なるために難しいが、基地内だけでなく募集事務所や予備役センターなどの施設内においても、銃の携帯を許可する基準を真剣に検討しなければならないと思う。」
一方で、ミレー大将は過去に自らが司令官であった駐屯地で銃乱射事件が起こっており(テキサス州フォート・フッドで陸軍兵士が銃を乱射し15人を死傷させた事件)、そのときも議会では基地内の兵士に銃を携帯させる議論が盛り上がったが、当時のミレー中将は反対の考えを示して、「私は基地内で兵士が銃を隠し持つべきではないと思う」と答えていた。