ミリタリー・インフォ☆☆世界軍事情報☆☆

世界の軍事に関するニュースを速報紹介。紛争レポート、最新装備、タクティカルシューティングなどミリタリーマニアにオススメの情報盛りだくさんのニュースブログです。

ニジェール伏撃、無計画な命令が原因か

f:id:mil-info:20180220202751j:plain
昨年10月に米軍兵士4人が殺害されたアフリカ・ニジェールの伏撃事件について、ジム・マティス米国防長官が事件の調査がまもなく完了するとは発表した直後、ニューヨーク・タイムズは一部実際の戦闘をとらえた動画をもとに作成された詳細かつ決定的なレポートを公表、その中で従来の国防総省の説明を否定した。
マティス国防長官は一週間の外遊から帰る機内で同行の記者に対し、調査については現在、米アフリカ軍司令官が時系列上の不明な部分を調査中だと述べた。これがニューヨーク・タイムズの報道を受けて行われているものかどうかは不明だ。
ニューヨーク・タイムズの報道によると、米アフリカ軍司令部の作戦計画は杜撰なもので、パトロール部隊が任務についている間に3度も命令を変更した。この無計画な指揮が米軍兵士4名、ニジェール軍兵士4名の命を奪ったとしている。
危険の少ない通常のパトロールだったはずが航空支援も援軍もなしに武装グループの拠点を襲撃して指導者を捕獲する任務に変更された。十分な準備も装備もなく任務変更を命令したのは誰なのか?とニューヨーク・タイムズは糾弾している。



一方で米連邦捜査局(FBI)も国家安全保障上の疑念があるとして独自に捜査を開始している。
事件の犠牲となったのは4人とも米陸軍第3特殊作戦群の隊員で、そのうちの一人、ジョンソン軍曹の遺体は戦闘から2日経ってようやく回収された。
レポートでは武装グループに捕らえられた隊員のヘルメットカメラに記録されていたおぞましい状況も詳細に報道している。動画は事件後にモーリタニアの通信社が入手したもので、ニューヨーク・タイムズはそれを購入し、詳しい分析にかけた上で本物と判断したという。
なお動画には犠牲となった隊員の遺体やISISのプロパガンダが記録されているため、公開はしない方針。