北朝鮮軍兵士が非武装地帯で撃たれ重傷、脱北図ったか

厳重に警備された非武装地帯に勤務していた北朝鮮のエリート兵士が、自由を求めて大胆にも脱走を図った。韓国への亡命を図ったとみられる兵士は2度に渡って北朝鮮部隊の射撃を受けたという。韓国軍統合参謀本部によると、北朝鮮軍兵士の身元は不明、兵士は板門店の北側にある哨所から走って脱走するところを射たれたという。約25分後に韓国軍は共同警備区域（JSA）の南側で兵士を発見、肘と肩に被弾しており病院に搬送された。
兵士の現在の容態や脱走の動機は不明。兵士は武器を持っておらず、階級の低い兵士の戦闘服を着用していた。事件後は北朝鮮軍の目立った動きはないが、韓国軍は不意の攻撃に備えて警戒の度を上げている。
DMZにおいて北朝鮮軍の兵士が脱走に成功したのは過去3年間で4人目。今回の脱走は南北朝鮮の緊張が高まり、アメリカのトランプ大統領がソウルを訪問した1週間後に起こった。歴代のアメリカ大統領は板門店やDMZを訪問し、アメリカが韓国を防衛する決意を示すことが慣例になっている。トランプ大統領も北朝鮮の核計画に対して強硬な姿勢を示すためにDMZを訪問する予定であったが、当日の濃霧のために中止している。