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イスラエル軍共同開発のタボール小銃に7.62mmバージョン登場 SHOTShow2018

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ショットショー2018にIWI US社製7.62mmTavor7(タボール7)小銃が出展された。タボール7はイスラエル国防軍(IDF)との共同開発により完成されたブルバップ式5.56mmタボール小銃の7.62mmバージョンである。
実射時の反動は、従来の7.62mm口径の小銃に比べて非常に受け止めやすい銃である。
IWI US社のC.フラックCEOによると、ショート・ストローク・ガス・ピストンを採用して反動を抑制し、新型の消炎制退器により銃口の跳ね上がりを抑えているとのことだ。この2つの組み合わせにより、次弾の射撃が容易になっている。
タボール7には4段階切り替えの規整子があり、その一つは、サプレッサー使用時に発射ガスを遮断して「消音射撃」ができるようになっている。
「完全に発射ガスを遮断するので、ボルトはピクリとも動きません」とフラックCEOは言う。
タボール7もまた5.56mmバージョンと同じく左右両利きの射手に対応可能なアンビとなっている。射手の簡単な操作で排莢口及びチャージング・ハンドルが左右に変換可能である。安全装置、マガジン・リリース、ボルト・キャッチも同様だ。
フォア・エンドにはM-LOKが装着され、3時と9時の位置にM-LOKスロットと6時の位置にMIL規格1913ピカティニー・レイルがあり、様々なアクセサリーの装着が可能である。
銃身は17インチと20インチが選択でき、全長は28.4インチ、弾倉を除いた重さは9ポンド。
銃の本体は高強度ポリマーでできており、銃身はフリー・フローティング方式で射撃精度を向上させている。
タボール7小銃は今年前半に販売を開始予定で、カラーはスナイパー・グレイ、ODグリーン、ブラック、フラット・ダーク・アースの4色の展開である。
予想小売価格は2200ドル。
フラックCEOは「我が社の製品は手軽に買える汎用品ではありません。研究開発にしっかりとコストをかけて完成した高品質な製品名のです。」

女性で3人目の特殊部隊志願者が訓練中 米海兵隊MARSOC

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海兵隊の特殊部隊(MARSOC)が実施中の評価選抜プロセスに女性隊員が参加している。彼女は選抜訓練の第1フェーズをほぼ終了し、MARSOCで最初の女性隊員「Raider」を目指している。
この女性隊員は25歳の軍曹で、21日間の選抜訓練第1フェーズをまもなく終えるところである。
第1フェーズで学科及び体力とも合格点をとることができれば、彼女はMARSOC評価選抜プロセス開始以来初めて第2フェーズへ進む女性海兵隊員となる。もちろん楽観視はできない。第1フェーズでさえ、多くの隊員が合格点を取れず脱落するからだ。

第2フェーズはより厳しく実戦的な訓練で、内容が明らかになっていない訓練も多い。

彼女と同じ段階まで進んだ女性海兵隊員は過去に2人いた。1人は事務職の伍長の隊員で、2016年の夏の評価選抜プロセスで第1フェーズ後半まで進んだが、合格点を得られず脱落した。
海兵隊によると、彼女は今年の夏、再度MARSOC評価選抜プロセスに参加するという。
もう1人は同じく事務職の2等軍曹で、2016年夏に参加、ラックサック・マーチに合格できずリタイアした

第1フェーズでは、特別な体力と必須の適性がテストされる。候補生は45ポンドのラックサックを背負って12マイルを3時間以内に踏破し、戦闘服装で300メートルを泳ぎ、様々な学科テストに合格しなければならない。

昨年9月に難関として有名な海兵隊歩兵科将校課程で初めて女性将校が誕生して以来、軍の男女均等という意味で最後の難関となっているのが特殊部隊の幹部職である。
陸軍のレンジャースクールでは多くの女性隊員が卒業しているが、一方で陸軍グリーンベレー、海軍SEAL、空軍TAC(戦術航空統制官)では女性隊員はいない。

MARSOCでは女性志願者を募るため、リクルーターを能力のある女性隊員の元へ派遣して直接勧誘するなど積極的にアプローチしているという。

レポート;バンプストック!なぜ連射できる?合法の理由とは?

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昨年10月のラスベガス乱射事件を受けて、銃規制推進派を始め市民の関心がバンプストックの禁止法案に集まっている。バンプストックという、今まであまり注目されてこなかった強力な武器とはいかなるものなのだろうか。

バンプストックとは」

バンプストックは、AR-15やAK-47などのセミ・オートマティック銃の通常の銃床(ストック)の替わりに取り付ける装置で、現在のところ一部地域を除いて合法的に購入できる。

引き金を引き続ける間、弾を発射し続けるフル・オートマティック銃と異なり、セミ・オートマティック銃は引き金を一回引くと弾は一発だけ発射される。バンプストックはセミ・オートマティック銃が弾を発射したときの反動を利用して、銃が射手の肩と引き金を引く指の間を前後に動くようにしているのである。つまり、銃が後退すると指が離れて引き金が元に戻り、前進してくると引き金が指にぶつかって撃発されるという仕組みである。

射手の指で一回ずつ引き金を引いて撃っていることには変わりはないので、たとえフル・オートマティック並の速い連射ができようとも、これはセミ・オートマティック銃であって違法なフル・オートマティック銃ではないという理屈になる。

バンプストックは大きく2つの部品からできている。グリップの代わりになる部分と銃床に取り付ける部分だ。後者は銃床のバッファー・チューブの形に合うようにくぼんでいる。
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「いつ、どのようにして作られたのか」

バンプストックは比較的新しい製品で、合法的な部品として2010年に連邦政府の承認を受けている。

バンプストックを主に製造しているSlide Fire社の創業者は以前、「バンプストックはフル・オートマティックの射撃をまねるために作ったもので、遊びを目的とした製品」と話していた。「ある日、私は友人と射撃をして遊んでいたとき、速く連射してみようとしたが思うようにはできなかった。私達にはフル・オートマティック銃を買う余裕もなかったので、安く簡単に連射を楽しむ方法はないかと考えたのがバンプストックです」

Slide Fire社は2010年にインターネット通販でバンプストックの販売を開始したが、これが大ヒットした。同社の今までの年間売上高をたった一週間で売り上げたほどだという。

発売前に、同社は米アルコール・タバコ・火器取締局(ATF)の武器部門に伺いを立てている。その際、同社はバンプストックが「体が不自由な人のための商品」と説明していた。当局によると、同社が提出した書類には商品の使用目的として「手が不自由な人がAR-15のような銃を連射できるように援助するため」と書いている。さらに、「バンプストックには自動で動く機械装置もスプリングも使用していない、銃床の交換部品に過ぎません。射手は指で引き金を引き続け、もう一方の手で銃を前方に押し続けなければ射撃することができません。つまり、バンプストックは一個の単なる部品であって、銃規制法でいう『武器』にはあたらないと考えます」としていた。

なぜバンプストックが承認を受けることができたのか、という問に対して当局は「バンプストックはライフルの内部機構を変えるわけでもなく、銃をフル・オートマティック銃に改造するわけでもない。フル・オートマティック銃のように連射しているといっても、自動的な機構が働いているわけでもなく、現行法下では合法といわざるを得ない」と答えている。

「ラスベガス事件後の動き」

議会はすでにバンプストックの販売を禁止する法案を議論している。今までの銃規制法案に対する動きとは異なり、今回は議会の超党派で取り組まれている。有力議員は「セミ・オートマティック銃をフル・オートマティック銃のように撃てる部品などは、一般の銃所有者には必要ないものだ」と語る。
全米ライフル協会(NRA)もまたバンプストックの規制を主張し、連邦政府としてATFによる規制検討を要求している。

一方でバンプストックが禁止になるのではと心配した愛好家たちはバンプストックの買いだめに走っている。事件が起こるたびに繰り返される現象だ。ラスベガスの事件後、すでに多くの販売店でバンプストックは品切れになっているという。

Slide Fire社はすでに新規の受注を終了しているが、「既に注文があった分については顧客のために最高の商品を提供する」とのことである。

バンプストックの所持を全面禁止 マサチューセッツ州

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マサチューセッツ州では今週、セミ・オートマティック銃の発射速度を速くしてフル・オートマティック銃のように射撃できるようにする装置、いわゆる「バンプストック」を禁止する法律が発効する。
マサチューセッツ州警察によると、木曜日以降は、いかなる場合であっても市民がバンプストックを所持することが禁止される。この法律は昨年11月に採択され、バンプストック及びトリガー・クランクの所持を全面的に禁止している。
昨年10月、ラスベガスにおいてバンプストックを使った銃による乱射によって58人が死亡、数百人が負傷した事件以降、バンプストックの所持を禁止したのはマサチューセッツ州が初めてである。すでにバンプストックの販売及び譲渡は同法によって禁止されている。
当局はバンプストック及びトリガークランクを所持している者は速やかに警察へ引き渡すように呼びかけている。

機関銃手に朗報!超軽量弾薬!

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陸軍や海兵隊が歩兵の携行重量を減らし機動力を高めようと模索している中で、ある弾薬メーカーの提案が話題となった。真鍮の代わりに高純度ニッケルで作った薬莢を使用した弾薬である。
Chesapeake Cartridge Corporation社は現在、陸軍のテストを受けるためのニッケル薬莢の生産ラインを準備中だという。
ニッケルの本体にアルミニウムのカップを組みつけた弾薬は、計量である ばかりでなく、強靭で汚れが少なく、発射速度も速くなる。「ニッケルは真鍮ほど膨張しない。真鍮は薬室で膨張するので薬室に真鍮のカスが残るし、排莢のときに抵抗がかかっている」「ニッケルは柔軟性があるので膨張してもすぐに戻るんだ」と同社の担当者はいう。
ニッケルは発射したときにも薬莢が熱くなりにくいので、射手が火傷を負う可能性も低くなる。ニッケルは材質が滑らかであるので、装填から排莢までの間の摩擦が少なくスムーズだ。
そしてなんといってもニッケル薬莢は真鍮よりも軽量である。もともと素材としてもニッケルの方が軽い上に、ニッケルの方が強度があるため薬莢を薄く作ることができるのである。同社では従来の真鍮製弾薬の半分の重さを目標に試作を重ねている。
「現在のところ、分隊支援火器SAW及びM240機関銃ともに1000発毎に10ポンドの軽量化を達成している」という。
以前にもステンレスを使って薬莢を軽量化しようという試みがあったが、ジャムが起こりやすく、薬莢が割れたりして信頼性に欠けるものだった。今回の高品質ニッケルではそういった心配はないという。
Chesapeak社の強力なライバルとなるのが、軽量化ポリマー製弾薬だ。PCP Ammunition社などが製造しているポリマー製弾薬は、兵士の携行重量を30%削減することができ、命中精度や作動には全く影響しないという。
しかし、ポリマー製弾薬は極寒地ではボロボロになってしまい、軍用向きではないと同社は主張している。
現在、同社のニッケル薬莢弾薬のラインナップには9ミリ、.40キャリバー、5.56及び7.62NATO弾がある。
同社はニッケル製弾薬を陸軍のテストに提供して問題点を把握し、改良を加えた後、今年の後半に再びテストを実施する予定である。

バンプストックの展示なし ラスベガスSHOTShow

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世界有数のガンショーであるSHOTShow2018がラスベガスで開催された。会場は昨年の10月に観客58名が射殺された乱射事件があったコンサート会場から数マイルの場所。事件で犯人が銃に装着して話題となった「バンプストック」を製造販売しているSlideFire社は今回の出展を全て中止した

これに対して多くの人が困惑を隠せないようだ。

テキサス州で設立されたSlideFire社は発射の反動を利用してセミ・オートマチック銃の発射速度を速くする装置「バンプストック」のオフィシャル・メーカーを名乗っている。ラスベガスの乱射事件の犯人ステファン・パドックが所持していた23丁の銃のうち12丁にSlideFire社のバンプストックが装着されていた。
事件を受けて全米ライフル協会(NRA)はバンプストックに対する規制強化を支持するという、異例の方針を打ち出した。
「NRAはセミ・オートマチック銃をフル・オートマティック銃のようにする装置は規制するべきだと信じている」との声明を発表し、「危険度を増す世界の中で、NRAはこれからも合衆国憲法に保障された、アメリカ市民が自衛のために武装する自由を守るという使命に邁進していく」と述べた。

現在、米アルコール・タバコ・火器取締局(ATF)は、マシンガン規制にバンプストックを加えるかどうか検討中である。

州兵の訓練にシャットダウンの影響長引く

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アメリカ議会で予算案が採決されず一部の政府機関が閉鎖(シャットダウン)された影響で、州兵の訓練も中止となっていたが、議会は暫定的に2月8日まで政府機関を再開させることで合意した。しかしこの期間で州兵の主要な戦闘訓練を実施することができず、影響はまだまだ続きそうだ。
議会の暫定措置が発動されるまでの3日間のシャットダウンで20000名の陸軍予備役兵も訓練を受けることができなかったという。ジム・マティス国防長官は「現在のところ、州兵90000名、陸軍予備役20000名がシャットダウンのために訓練を受けることができなかった」とトランプ大統領に報告したという。州兵や予備役兵は普段は仕事についており、実施できなかった訓練をやり直すのは困難だ。
全米州兵協会(NGAUS)は声明で「州兵や家族、雇用主に与えた影響は数週間は続くだろう」とし、「州兵部隊は90000名以上の州兵の訓練を中止しなければならなかった。この中には、計画に6ヶ月以上かけて準備した南北カリフォルニアとウエスト・バージニアの部隊の合同演習も含まれていた」「兵士たちが訓練を中止して帰宅するよう命じられたのは、移動の航空機や車両の中だった。彼らを鍛えるためのせっかくの機会が、たかだか2日分の給料の問題のために失われてしまったのだ」とのべている。
また「訓練はやり直せないわけではないが、かなりの調整が必要だ。演習場は何ヵ月も前から押さえなければならない。部隊訓練は何ヵ月も前から準備をして行うものなのだ。隊員たちの家族のことも考えなければならない。そして現役部隊とは違って、雇用主との調整も必要になってくる」
声明はマティス長官に対し、議会に混乱の収拾と予算の採決を働きかけるよう繰り返し求めている。