ミリタリー・インフォ☆☆世界軍事情報☆☆

世界の軍事に関するニュースを速報紹介。紛争レポート、最新装備、タクティカルシューティングなどミリタリーマニアにオススメの情報盛りだくさんのニュースブログです。

女性で3人目の特殊部隊志願者が訓練中 米海兵隊MARSOC

 f:id:mil-info:20180131213606j:plain
海兵隊の特殊部隊(MARSOC)が実施中の評価選抜プロセスに女性隊員が参加している。彼女は選抜訓練の第1フェーズをほぼ終了し、MARSOCで最初の女性隊員「Raider」を目指している。
この女性隊員は25歳の軍曹で、21日間の選抜訓練第1フェーズをまもなく終えるところである。
第1フェーズで学科及び体力とも合格点をとることができれば、彼女はMARSOC評価選抜プロセス開始以来初めて第2フェーズへ進む女性海兵隊員となる。もちろん楽観視はできない。第1フェーズでさえ、多くの隊員が合格点を取れず脱落するからだ。

第2フェーズはより厳しく実戦的な訓練で、内容が明らかになっていない訓練も多い。

彼女と同じ段階まで進んだ女性海兵隊員は過去に2人いた。1人は事務職の伍長の隊員で、2016年の夏の評価選抜プロセスで第1フェーズ後半まで進んだが、合格点を得られず脱落した。
海兵隊によると、彼女は今年の夏、再度MARSOC評価選抜プロセスに参加するという。
もう1人は同じく事務職の2等軍曹で、2016年夏に参加、ラックサック・マーチに合格できずリタイアした

第1フェーズでは、特別な体力と必須の適性がテストされる。候補生は45ポンドのラックサックを背負って12マイルを3時間以内に踏破し、戦闘服装で300メートルを泳ぎ、様々な学科テストに合格しなければならない。

昨年9月に難関として有名な海兵隊歩兵科将校課程で初めて女性将校が誕生して以来、軍の男女均等という意味で最後の難関となっているのが特殊部隊の幹部職である。
陸軍のレンジャースクールでは多くの女性隊員が卒業しているが、一方で陸軍グリーンベレー、海軍SEAL、空軍TAC(戦術航空統制官)では女性隊員はいない。

MARSOCでは女性志願者を募るため、リクルーターを能力のある女性隊員の元へ派遣して直接勧誘するなど積極的にアプローチしているという。

レポート;バンプストック!なぜ連射できる?合法の理由とは?

f:id:mil-info:20180131175816p:plain
昨年10月のラスベガス乱射事件を受けて、銃規制推進派を始め市民の関心がバンプストックの禁止法案に集まっている。バンプストックという、今まであまり注目されてこなかった強力な武器とはいかなるものなのだろうか。

バンプストックとは」

バンプストックは、AR-15やAK-47などのセミ・オートマティック銃の通常の銃床(ストック)の替わりに取り付ける装置で、現在のところ一部地域を除いて合法的に購入できる。

引き金を引き続ける間、弾を発射し続けるフル・オートマティック銃と異なり、セミ・オートマティック銃は引き金を一回引くと弾は一発だけ発射される。バンプストックはセミ・オートマティック銃が弾を発射したときの反動を利用して、銃が射手の肩と引き金を引く指の間を前後に動くようにしているのである。つまり、銃が後退すると指が離れて引き金が元に戻り、前進してくると引き金が指にぶつかって撃発されるという仕組みである。

射手の指で一回ずつ引き金を引いて撃っていることには変わりはないので、たとえフル・オートマティック並の速い連射ができようとも、これはセミ・オートマティック銃であって違法なフル・オートマティック銃ではないという理屈になる。

バンプストックは大きく2つの部品からできている。グリップの代わりになる部分と銃床に取り付ける部分だ。後者は銃床のバッファー・チューブの形に合うようにくぼんでいる。
f:id:mil-info:20180131205156j:plain

「いつ、どのようにして作られたのか」

バンプストックは比較的新しい製品で、合法的な部品として2010年に連邦政府の承認を受けている。

バンプストックを主に製造しているSlide Fire社の創業者は以前、「バンプストックはフル・オートマティックの射撃をまねるために作ったもので、遊びを目的とした製品」と話していた。「ある日、私は友人と射撃をして遊んでいたとき、速く連射してみようとしたが思うようにはできなかった。私達にはフル・オートマティック銃を買う余裕もなかったので、安く簡単に連射を楽しむ方法はないかと考えたのがバンプストックです」

Slide Fire社は2010年にインターネット通販でバンプストックの販売を開始したが、これが大ヒットした。同社の今までの年間売上高をたった一週間で売り上げたほどだという。

発売前に、同社は米アルコール・タバコ・火器取締局(ATF)の武器部門に伺いを立てている。その際、同社はバンプストックが「体が不自由な人のための商品」と説明していた。当局によると、同社が提出した書類には商品の使用目的として「手が不自由な人がAR-15のような銃を連射できるように援助するため」と書いている。さらに、「バンプストックには自動で動く機械装置もスプリングも使用していない、銃床の交換部品に過ぎません。射手は指で引き金を引き続け、もう一方の手で銃を前方に押し続けなければ射撃することができません。つまり、バンプストックは一個の単なる部品であって、銃規制法でいう『武器』にはあたらないと考えます」としていた。

なぜバンプストックが承認を受けることができたのか、という問に対して当局は「バンプストックはライフルの内部機構を変えるわけでもなく、銃をフル・オートマティック銃に改造するわけでもない。フル・オートマティック銃のように連射しているといっても、自動的な機構が働いているわけでもなく、現行法下では合法といわざるを得ない」と答えている。

「ラスベガス事件後の動き」

議会はすでにバンプストックの販売を禁止する法案を議論している。今までの銃規制法案に対する動きとは異なり、今回は議会の超党派で取り組まれている。有力議員は「セミ・オートマティック銃をフル・オートマティック銃のように撃てる部品などは、一般の銃所有者には必要ないものだ」と語る。
全米ライフル協会(NRA)もまたバンプストックの規制を主張し、連邦政府としてATFによる規制検討を要求している。

一方でバンプストックが禁止になるのではと心配した愛好家たちはバンプストックの買いだめに走っている。事件が起こるたびに繰り返される現象だ。ラスベガスの事件後、すでに多くの販売店でバンプストックは品切れになっているという。

Slide Fire社はすでに新規の受注を終了しているが、「既に注文があった分については顧客のために最高の商品を提供する」とのことである。

バンプストックの所持を全面禁止 マサチューセッツ州

f:id:mil-info:20180130050647j:plain
マサチューセッツ州では今週、セミ・オートマティック銃の発射速度を速くしてフル・オートマティック銃のように射撃できるようにする装置、いわゆる「バンプストック」を禁止する法律が発効する。
マサチューセッツ州警察によると、木曜日以降は、いかなる場合であっても市民がバンプストックを所持することが禁止される。この法律は昨年11月に採択され、バンプストック及びトリガー・クランクの所持を全面的に禁止している。
昨年10月、ラスベガスにおいてバンプストックを使った銃による乱射によって58人が死亡、数百人が負傷した事件以降、バンプストックの所持を禁止したのはマサチューセッツ州が初めてである。すでにバンプストックの販売及び譲渡は同法によって禁止されている。
当局はバンプストック及びトリガークランクを所持している者は速やかに警察へ引き渡すように呼びかけている。

機関銃手に朗報!超軽量弾薬!

f:id:mil-info:20180130015035j:plain
陸軍や海兵隊が歩兵の携行重量を減らし機動力を高めようと模索している中で、ある弾薬メーカーの提案が話題となった。真鍮の代わりに高純度ニッケルで作った薬莢を使用した弾薬である。
Chesapeake Cartridge Corporation社は現在、陸軍のテストを受けるためのニッケル薬莢の生産ラインを準備中だという。
ニッケルの本体にアルミニウムのカップを組みつけた弾薬は、計量である ばかりでなく、強靭で汚れが少なく、発射速度も速くなる。「ニッケルは真鍮ほど膨張しない。真鍮は薬室で膨張するので薬室に真鍮のカスが残るし、排莢のときに抵抗がかかっている」「ニッケルは柔軟性があるので膨張してもすぐに戻るんだ」と同社の担当者はいう。
ニッケルは発射したときにも薬莢が熱くなりにくいので、射手が火傷を負う可能性も低くなる。ニッケルは材質が滑らかであるので、装填から排莢までの間の摩擦が少なくスムーズだ。
そしてなんといってもニッケル薬莢は真鍮よりも軽量である。もともと素材としてもニッケルの方が軽い上に、ニッケルの方が強度があるため薬莢を薄く作ることができるのである。同社では従来の真鍮製弾薬の半分の重さを目標に試作を重ねている。
「現在のところ、分隊支援火器SAW及びM240機関銃ともに1000発毎に10ポンドの軽量化を達成している」という。
以前にもステンレスを使って薬莢を軽量化しようという試みがあったが、ジャムが起こりやすく、薬莢が割れたりして信頼性に欠けるものだった。今回の高品質ニッケルではそういった心配はないという。
Chesapeak社の強力なライバルとなるのが、軽量化ポリマー製弾薬だ。PCP Ammunition社などが製造しているポリマー製弾薬は、兵士の携行重量を30%削減することができ、命中精度や作動には全く影響しないという。
しかし、ポリマー製弾薬は極寒地ではボロボロになってしまい、軍用向きではないと同社は主張している。
現在、同社のニッケル薬莢弾薬のラインナップには9ミリ、.40キャリバー、5.56及び7.62NATO弾がある。
同社はニッケル製弾薬を陸軍のテストに提供して問題点を把握し、改良を加えた後、今年の後半に再びテストを実施する予定である。

バンプストックの展示なし ラスベガスSHOTShow

f:id:mil-info:20180128105820j:plain
世界有数のガンショーであるSHOTShow2018がラスベガスで開催された。会場は昨年の10月に観客58名が射殺された乱射事件があったコンサート会場から数マイルの場所。事件で犯人が銃に装着して話題となった「バンプストック」を製造販売しているSlideFire社は今回の出展を全て中止した

これに対して多くの人が困惑を隠せないようだ。

テキサス州で設立されたSlideFire社は発射の反動を利用してセミ・オートマチック銃の発射速度を速くする装置「バンプストック」のオフィシャル・メーカーを名乗っている。ラスベガスの乱射事件の犯人ステファン・パドックが所持していた23丁の銃のうち12丁にSlideFire社のバンプストックが装着されていた。
事件を受けて全米ライフル協会(NRA)はバンプストックに対する規制強化を支持するという、異例の方針を打ち出した。
「NRAはセミ・オートマチック銃をフル・オートマティック銃のようにする装置は規制するべきだと信じている」との声明を発表し、「危険度を増す世界の中で、NRAはこれからも合衆国憲法に保障された、アメリカ市民が自衛のために武装する自由を守るという使命に邁進していく」と述べた。

現在、米アルコール・タバコ・火器取締局(ATF)は、マシンガン規制にバンプストックを加えるかどうか検討中である。

州兵の訓練にシャットダウンの影響長引く

f:id:mil-info:20180125204320j:plain
アメリカ議会で予算案が採決されず一部の政府機関が閉鎖(シャットダウン)された影響で、州兵の訓練も中止となっていたが、議会は暫定的に2月8日まで政府機関を再開させることで合意した。しかしこの期間で州兵の主要な戦闘訓練を実施することができず、影響はまだまだ続きそうだ。
議会の暫定措置が発動されるまでの3日間のシャットダウンで20000名の陸軍予備役兵も訓練を受けることができなかったという。ジム・マティス国防長官は「現在のところ、州兵90000名、陸軍予備役20000名がシャットダウンのために訓練を受けることができなかった」とトランプ大統領に報告したという。州兵や予備役兵は普段は仕事についており、実施できなかった訓練をやり直すのは困難だ。
全米州兵協会(NGAUS)は声明で「州兵や家族、雇用主に与えた影響は数週間は続くだろう」とし、「州兵部隊は90000名以上の州兵の訓練を中止しなければならなかった。この中には、計画に6ヶ月以上かけて準備した南北カリフォルニアとウエスト・バージニアの部隊の合同演習も含まれていた」「兵士たちが訓練を中止して帰宅するよう命じられたのは、移動の航空機や車両の中だった。彼らを鍛えるためのせっかくの機会が、たかだか2日分の給料の問題のために失われてしまったのだ」とのべている。
また「訓練はやり直せないわけではないが、かなりの調整が必要だ。演習場は何ヵ月も前から押さえなければならない。部隊訓練は何ヵ月も前から準備をして行うものなのだ。隊員たちの家族のことも考えなければならない。そして現役部隊とは違って、雇用主との調整も必要になってくる」
声明はマティス長官に対し、議会に混乱の収拾と予算の採決を働きかけるよう繰り返し求めている。

安くて簡単な射撃練習の資機材

f:id:mil-info:20180124015341j:plain
最近何かの文章で「子供には射撃をさせるといい。そうすればドラッグを買うお金なんかなくなるから安心だ」といった趣旨のものを読んだ。
それを読んで笑える人も少なくないだろう。あながち嘘でもないからだ。銃も弾も高価だ。射撃には他にもいろんな物が必要で、それにも金がかかる。そこで今回はお金を節約して射撃を楽しむ工夫を考えてみよう。

「LASERLYTE」

ドライファイア(射撃予習)は射撃練習の中でも効果的な方法で、かつ無料でできる。しかしちょっとつまらない。そんなときはLASERLYTEカートリッジを使うといい。
カートリッジにはリムがないので、エキストラクターで排莢されないようになっている。カートリッジを藥室に入れ、スライドを前進させる。引き金を引いて撃針がカートリッジの後ろを叩くと、赤いレーザーのドットが銃口から照射される。次弾はハンマーを起こして打つ。
このカートリッジはLASERLYTEリアクティブ・ターゲットと組み合わせると、より実践的な練習が可能になる。カートリッジは約50ドル、ターゲットは2枚で80ドルほどで、撃つとどこに弾着したかを表示するようになっている。
レーザーのドットは視認性が高く、ドアノブ、照明のスイッチ、的の用紙や光を反射するものなら的として使うことができる。シューティング・スティールのように、命中したかどうかがすぐにわかるのである。実弾を使わずにだ。

「スモール・ボア銃」

22口径弾は長らく愛されてきた弾薬だ。スモール・ボア・ライフルや拳銃は射撃の基礎を練習するにはもってこいの銃である。25ヤードの射場を確保し、小さめの的をいくつか用意すれば、それぞれの射距離を想定した射撃練習が可能だ。プローンや二ーリングなど姿勢を変えて撃つことも大事だ。これでトリガー・コントロールや呼吸など射撃の基礎を練習することができる。
それでは22口径に改造したARライフルを買って、アクセサリーも同じようにつけた方がいいかというと、それは自分の考え次第だ。
ルガーの22口径を使っている人でも、練習を積んでいればARに持ち替えても成果はあるはずだ。

「マネキン」
f:id:mil-info:20180124051553j:plain
インスタグラムやフェイスブックで専用のラバーダミーを撃っているのを良く見るが、もったいないように思う。高価だからだ。もちろん射撃の的専用に作られたものだから、リアルで丈夫だし、いいものであることは間違いない。だがもしそんな予算がなければ、安くていいものがある。
メイクアップの練習などに使われているマネキン・ヘッドだ。これはメイク用には数回しか使えず、ほぼ使い捨てのものだそうだ。例えばメイクアップの学校に行ってる人に声を掛ければタダで貰えるはずだ。
実際このマネキン・ヘッドは非常に丈夫で素晴らしい。
何発も撃ち込んでも壊れないし、リアルさも十分、首の下は穴が空いているので、支柱を差して立てることも簡単。ただし12番のバードショットで撃つのは止めよう。完全に壊れてしまうから。

「タダの段ボール」
f:id:mil-info:20180124051341j:plain
USPSAやIDPAが出している段ボール紙の的がいくらするか知っているだろうか。安いとはとても言えない値段だ。そんなときはUSPSAの的をトレースしてラミネートに写して、ウォルマートなどのスーパーに行こう。スーパーには持ち帰り自由の段ボールがたくさんあるのでもらって帰り、その段ボールを切り抜けば、タダの的が完成だ。
リアルさが足りなければ、インターネットから人物画像や銃、携帯電話などをプリントして貼ればよい。建築土木関係に知り合いがいれば、的を立てる木材などももらえるかもしれない。

「弾のコストカット」
f:id:mil-info:20180124051505j:plain
キャンプなどに使う紙皿なら500枚2ドルほどで変える。トランジションの練習的にちょうどいい。廃材を使って支柱をたてれば、紙皿をタッカーで止めるだけですむので簡単だ。
金銭的余裕がなければ射撃はできない。射撃が好きなら当然に弾もたくさん必要だ。ガンショーなどに行くと、リロード弾を売っているブースがある。品質は良し悪しがあるので、いいリロード弾を見つけたらまとめて購入するといい。安ければその分たくさんの弾を買って練習ができる。

「クリエイティブにいこう」

つまり、高品質の的にお金をつぎ込む必要はないということだ。代わりのもので十分練習できるのだ。他にも工業高校に的の製作を依頼した例もある。こういう学校は教育のために外部とのプロジェクトを常に探しているものだ。あくまで授業の一環なので材料費などはタダ、学校側との打ち合わせなどに手間がかかったそうだが、それでも全部を買うことに比べたら安いものだ。
射撃には金がかかるものだ。しかし工夫次第で安く練習できる。そして工夫には限界がないのである。